長男の闘病記①直腸癌の発症判明2024年03月24日

 長男が亡くなって2週間が過ぎた。時折り緩和病棟に見舞った時の長男の過酷な闘病の姿を思い出しては胸を詰まらせている。それでも地区社協の総会を控えた慌ただしさが悲しみを忘れさせてくれている。
 長男の”死に至る病”が判明したのは4年前の2000年8月だった。日頃連絡の少ない長男から突然、携帯に連絡が入った。「突然やけど癌になったことが分かった。ステージ4の直腸癌や!」。とんでもない残酷な知らせを告げる長男の口調は至って冷静だった。両親に告げる迄の過程で思い切り絶望し苦闘したことだろう。過酷な現実を受け止めた果ての両親への坦々とした口調の連絡が、それまでの苦悩を偲ばせた。
 以来、3年8カ月の闘病生活を過ごしてこの世を去った。生存中は「自分の闘病を公にしてほしくない」というのが故人の意向だった。そのためこのブログでも記事にすることはなかった。ただ闘病の節々で父親としての想いを吐露したいことも多々あった。
 2週間を経て、あらためて「長男の闘病記」を綴っておきたいという気持ちが宿った。追憶と祈りを込めて3年8カ月を辿ってみたい。