有馬川”橋物語”➁愛宕橋2024年05月03日

 有馬川沿いに名来橋から300ⅿほど南に行くと愛宕橋がある。愛宕橋の東の袂の先には名来神社がある。名来神社は「火の神(愛宕社)」と「水の神(水神社)」を祭神とする神社である。愛宕橋の名称は愛宕社(名来神社)参りの参道橋に由来しているのだろう。
 神社の参道階段の左手には丘陵の中に分け入る地道が通じている。この地道を200mばかり進むと旧丹波街道に合流する。合流地辺りには石のお地蔵さん型の道標がたっている。このことから名来橋は神社の参詣橋であるとともに丹波街道に向かう道中橋でもあったと思われる。
 橋の造りは一見石造りに見えるが袖柱以外は残念ながらコンクリート製である。それでも架橋後かなりの歳月を経ていてそれなりに趣きのある風情をかもしている。
 名来橋にまつわるエピソードで忘れてならないのが神社前にたつタモ(梻)の木である。有馬川沿いの土手道を少し北に行った地点からの眺めがとりわけ美しい。大木の緑の枝ぶりと有馬川と愛宕橋のコンビネーションは絶妙の構図を提供している。

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