かかりつけ薬局の巧みな転身2023年10月25日

 最寄りの病院の泌尿器科に定期的に通院している。高齢男性の定番・前立腺肥大症の治療である。担当医から処方された服用薬は住宅街のかかりつけ薬局で購入する。
 薬局は永く高齢のご夫婦二人が営業されていた。民生委員の担当地区内の方であり懇意にしていた。ところが数年前にご主人が亡くなり、薬剤師でもある奥さんが懸命に営業を維持されていた。
 今年に入りその薬局の改装工事が始まった。いよいよ薬局の身売りが決まったのかと心配していた。工事を終えた店の看板は以前と同じ薬局名だった。聞けば近隣の数店舗を擁する薬局チェーンに加入されたとのこと。比較的独立性の高いチェーンのようで奥さんは引き続き薬剤師として勤務されている。
 奥さんは懸命な判断をされたと思った。ご主人との思いを共有する店名は残されたまま経営の重責は免除された。ご自身も働ける間は薬剤師としての役割が担える。健康に不安が出ても気兼ねなく療養ができる。チェーン店加盟のメリットである。
 今日、処方箋を持参してその薬局を訪ねた。先客が会計をカードで済ませているのを見て驚いた。以前の個人経営の時には叶わなかったことだ。私の会計もカードにした。新たな経営形態は顧客にも便利さをもたらした。