塩野七生著「ローマ人の物語28」 ― 2024年11月26日

塩野七生著「ローマ人の物語27」を再読した。この巻はサブタイトルに「すべての道はローマに通ず」と題された古代ローマの”インフラ”を扱った上下二巻の下巻である。
下巻は、著者がインフラをハードなインフラとソフトなインフラに区分した中で主としてソフトなインフラを扱っている。上巻で納めきれなかったハードな「水道」と、ソフトの「医療」「教育」が資料を嚙み砕いて解説するかのようなスタイルで記述されている。
このインフラを扱った二巻は他の巻の「物語」とはおよそ趣きを異にする「資料集」である。それだけにひたすら勉強する気分で読み進むしかない。
巻末の40頁にも及ぶ「属州のインフラ」のカラー図版は見ごたえがあった。主要な属州のハードなインフラの数々が納められ、それぞれに古代ローマと現代の地図が掲載されている。属州の中心都市のハードなインフラはことごとくローマのインフラとオーバーラップする。まさしくミニ・ローマの街である。
ヨーロッパの各国がしばしばローマ文明を継承し、それが今日のEUに繋がる一体感をもたらしていることを窺わせる図版だった。
下巻は、著者がインフラをハードなインフラとソフトなインフラに区分した中で主としてソフトなインフラを扱っている。上巻で納めきれなかったハードな「水道」と、ソフトの「医療」「教育」が資料を嚙み砕いて解説するかのようなスタイルで記述されている。
このインフラを扱った二巻は他の巻の「物語」とはおよそ趣きを異にする「資料集」である。それだけにひたすら勉強する気分で読み進むしかない。
巻末の40頁にも及ぶ「属州のインフラ」のカラー図版は見ごたえがあった。主要な属州のハードなインフラの数々が納められ、それぞれに古代ローマと現代の地図が掲載されている。属州の中心都市のハードなインフラはことごとくローマのインフラとオーバーラップする。まさしくミニ・ローマの街である。
ヨーロッパの各国がしばしばローマ文明を継承し、それが今日のEUに繋がる一体感をもたらしていることを窺わせる図版だった。
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