NHKスペシャル新ジャポニズム 第3集 日本食2025年03月25日

 シリーズ「新ジャポニズム」の第3集は「日本食」である。以下番組コメントの紹介である。

 『世界に広がる日本カルチャーのうねりを読み解くシリーズ。今回は新たなフェーズに突入した日本食に注目する。キーワードは「IZAKAYA」「OMAKASE」「IKEJIME」。フランスの魚市場で、アメリカの星付きレストランで、サウジアラビアの金融街で何が起きているのか?私たち日本人が考えてもみなかった日本食の価値、見過ごしてきたかもしれない日本食の本質を、海外の人々の熱い想いと言葉で解き明かしていく。』

 第1集の「MABGA」、第2集の「J-POP]に比べ、この第3集の「日本食」は、訴求力に欠ける気がした。海外の顧客を対象にした日本の食文化の紹介である。前2集は圧倒的な広がりをもった若者世代中心のカルチャーだったが、第3集「食文化」は欧米という先進国の多世代の富裕層対象の広がりに欠けるカルチャーという感が強い。
 しかも日本食そのもののインパクトのあるトレンドの紹介というより、「IZAKAYA(居酒屋)」「OMAKASE(おまかせ)」「IKEJIME(活〆)」といった食の提供のスタイルの先進性や独自性を訴求するものだった。それはそれで新たな視点での説得力はあったが、「新ジャポニズム」のひとつに数えられる迫力には及ばないと思えた。