婿殿がやってきた ― 2010年09月12日

娘の彼が今日やってくるという。既に2度ばかり我が家に来訪している。いつもTシャツにGパンというラフなスタイルだった。いかにもブラッと遊びに来たという感じだ。それにしては、娘とは毎週末にデートを重ね、最近は二人で結婚式場選びや両親の顔合わせの会場選びに奔走している。とは言いながら、彼の口から正式な「結婚申込み」なるものを聞いたわけではない。それとなく娘にその辺のことを口にした。二三日後に娘から今日の来訪が告げられた。娘いわく「彼なりに気にしていたようで、今回はきちんと挨拶するようだ」とのこと。思わず「気の抜けたビールを呑まされる気分やナ」と軽くジャブを飛ばしてしまった。
朝9時半に愛車のスポーツカーを駆って彼がやってきた。リビングで部屋着姿で待ち受けていた私の前に登場した彼は初めて見る背広姿だった。「これは気合が入ってるナッ」と思った。テーブルに関係者一同が着座した。おもむろに「いろいろ順序がチグハグになってしまいまして・・・・」との口上。(ウンウン、それで・・・・)。「・・・・・」。それっきりだった。次が続かない。気まずい沈黙が流れた後、たまらず助け船を出すことにした。「まあ色々大変だし・・・。ところで式場の方は順調に進めているようやね」と話題を振った。以降は滑らかな会話が展開した。結局、気の抜けたビールさえも味わえず一件落着と相成った。性格的には明るくてはきはきしており申し分ないのだが、どうもかしこまった挨拶は苦手なようだ。
12時前に予約していた懐石料理の店「まさ木」に出向いた。娘がランチメニューの「絵の具弁当」を予約していた。朝一番に呑みそこなった「気の抜けたビール」を取り戻すべく生ビールをひとり注文した。料理の方は日本料理の鉄人の店らしく器と色取りが見事だった。花瓶つきの箸置きには小さな生花が添えられている。先付けの御刺身は三日月を思わせる風情ある器に盛られている。お弁当は名前通りの絵の具のパレットにも似た陶器の器に9種の色取りの料理が盛られている。ちりめん山椒をまぶしたご飯にコーヒーがついて2,625円のお値段である。
自宅に戻り、リビングで娘とノートパソコンを囲みながら挙式関連の打合せをしている彼は屈託がなく寛いだ様子だ。その婿殿は高速道路の渋滞を気にしながら4時過ぎには我が家を後にした。メリハリ部分でちょっとした不満はあったが、来るたびにその人柄の良さを感じさせる婿殿ではある。案外と「形式的な口上よりも生身の自分を知ってほしい」と語っているのかもしれないと思い直した。
朝9時半に愛車のスポーツカーを駆って彼がやってきた。リビングで部屋着姿で待ち受けていた私の前に登場した彼は初めて見る背広姿だった。「これは気合が入ってるナッ」と思った。テーブルに関係者一同が着座した。おもむろに「いろいろ順序がチグハグになってしまいまして・・・・」との口上。(ウンウン、それで・・・・)。「・・・・・」。それっきりだった。次が続かない。気まずい沈黙が流れた後、たまらず助け船を出すことにした。「まあ色々大変だし・・・。ところで式場の方は順調に進めているようやね」と話題を振った。以降は滑らかな会話が展開した。結局、気の抜けたビールさえも味わえず一件落着と相成った。性格的には明るくてはきはきしており申し分ないのだが、どうもかしこまった挨拶は苦手なようだ。
12時前に予約していた懐石料理の店「まさ木」に出向いた。娘がランチメニューの「絵の具弁当」を予約していた。朝一番に呑みそこなった「気の抜けたビール」を取り戻すべく生ビールをひとり注文した。料理の方は日本料理の鉄人の店らしく器と色取りが見事だった。花瓶つきの箸置きには小さな生花が添えられている。先付けの御刺身は三日月を思わせる風情ある器に盛られている。お弁当は名前通りの絵の具のパレットにも似た陶器の器に9種の色取りの料理が盛られている。ちりめん山椒をまぶしたご飯にコーヒーがついて2,625円のお値段である。
自宅に戻り、リビングで娘とノートパソコンを囲みながら挙式関連の打合せをしている彼は屈託がなく寛いだ様子だ。その婿殿は高速道路の渋滞を気にしながら4時過ぎには我が家を後にした。メリハリ部分でちょっとした不満はあったが、来るたびにその人柄の良さを感じさせる婿殿ではある。案外と「形式的な口上よりも生身の自分を知ってほしい」と語っているのかもしれないと思い直した。
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