旧国鉄有馬線・橋脚跡の存亡2009年05月16日

 朝6時前からウォーキングに出発した。半月ほど前に旧国鉄有馬線・橋脚跡がバイパス工事で取壊されるという情報を耳にした。私の地域紹介サイト「にしのみや山口風土記」でも紹介している貴重な史跡である。その史跡の現状確認が今朝の散策テーマである。
 自宅から徒歩40分、山口町中野の十八丁川と呼ばれる川岸の現地に着いた。石積みの橋脚が川を挟んで南北に残されている。南側の橋脚には緑の蔦が上部を覆い、北の橋脚は半ば熊笹に埋まっている。1年半前に訪れた時と較べると自然の中に埋もれつつあるかに見える。
 付近で出合った地元の年配男性の方、お二人に個別に橋脚取壊しの情報を尋ねた。一方の方は「青愛協などが存続を要望しているようでまだ決まったわけではないのではないか」とのこと。もうひとりの方は「すぐ近くまで工事は完了しているが、一部用地問題で工事の遅れがあるようだ」とのことではっきりしない。
 旧国鉄有馬線跡の現存する遺構としては最大の史跡であり、山口町内の唯一のものである。西宮市の郷土資料館発行の「新西宮歴史散歩」という冊子にも 「近代化遺産」としてマッピングされている。子供たちが郷土の文化遺産を学ぶ上でもかけがえのない史跡ではないか。
 問題はこうした事実がごく限られた人しか知らないままに、取壊し等の決定が下され、取り返しのつかない事態を生み出すことではないか。遅まきながらあらためてHPやブログを通じてアナウンスしてみようと思う。