黒山羊ハッチャンと蓑虫2009年05月23日

 朝の散歩道である。石材屋さんの庭で折りよく黒山羊ハッチャンとゴミ回収車の青年とのいつもの交流の場に出くわした。今日のシーンはあたかもハッチャンと青年が向い合って話し合っているかのような微笑ましさだった。そんなシーンを目撃できたことと画像に納められたことの嬉しさは隠せない。そんなイイ気分で有馬川沿いの遊歩道を歩いていた。
 道の真中で何やらぶら下がっている。風もないのにゆらゆら揺れている。蓑虫だった。道に伸びた桜の枝から糸を引いてぶら下がっていた。風もないのに揺れている蓑の様子が、蓑の中の虫の動きを伝えている。蓑虫の生きている証しなのだろう。見逃してしまいそうな風景の中に生き物たちのけな気に育んでいる命が伝わった。
 1時間ばかりの散歩を終えて再び石材屋さん前に戻ってきた。散歩途中のおばさんが金網越しにハッチャンに 草を食べさせている。おばさんに限らずしばしば目にする光景だ。
 散歩道のアイドル・黒山羊ハッチャンも、桜の小枝にぶら下がる名もない蓑虫も生きていた。それだけのことに何故かわけもなく感動してしまった。年齢のなせる業だろうか。