地域の絆のほころびが招いた二つの事案 ― 2010年08月05日
朝刊では100歳以上の高齢者の所在不明問題がトップ記事で大々的に報じられていた。夕刊では今年上半期の児童虐待が過去最悪の181件にものぼったと、これもトップ記事で報じられている。
どちらの事案も地域コミュニティーの希薄化や崩壊が背景にあることは疑いようがない。これまで地域の顔の見えるご近所づきあいが、そうした事案の発生の抑止力になっていた筈だ。そうした地域の絆がほころんでしまった時、お年寄りと子どもたちといった社会的な弱者にそのしわ寄せが直撃した。
二つの事案が取りざたされる中で、あらためて民生委員・児童委員の社会的役割が注目されている。地方自治体の財政再建の流れが強まる中で、地域福祉の現場での窓口機能としての役割がますます求められてきたからだ。民生委員は65歳以上のお年寄りについて、毎年1回訪問しその状況を伺うことになっている。子どもたちについては学校行事等を通じての状況把握になる。それらは民生委員・児童委員の地域での「点」としての役割である。地域での主としてお年寄りを対象とした社会福祉協議会(社協)や子どもたち対象の青少年愛護協議会(青愛協)が「面」としての役割を担う。
二つの事案は、日本での地域の弱者支援のこうした仕組みが十分機能できなかったことを露呈させたともいえる。行政依存の地域福祉に限界があることは明らかだ。地域コミュニティーの復活を抜きには本質的な打開策はない。そのためにいったい何ができるのだろう。民生委員・児童委員の役割をあらためて考えさせられた今日の報道だった。
どちらの事案も地域コミュニティーの希薄化や崩壊が背景にあることは疑いようがない。これまで地域の顔の見えるご近所づきあいが、そうした事案の発生の抑止力になっていた筈だ。そうした地域の絆がほころんでしまった時、お年寄りと子どもたちといった社会的な弱者にそのしわ寄せが直撃した。
二つの事案が取りざたされる中で、あらためて民生委員・児童委員の社会的役割が注目されている。地方自治体の財政再建の流れが強まる中で、地域福祉の現場での窓口機能としての役割がますます求められてきたからだ。民生委員は65歳以上のお年寄りについて、毎年1回訪問しその状況を伺うことになっている。子どもたちについては学校行事等を通じての状況把握になる。それらは民生委員・児童委員の地域での「点」としての役割である。地域での主としてお年寄りを対象とした社会福祉協議会(社協)や子どもたち対象の青少年愛護協議会(青愛協)が「面」としての役割を担う。
二つの事案は、日本での地域の弱者支援のこうした仕組みが十分機能できなかったことを露呈させたともいえる。行政依存の地域福祉に限界があることは明らかだ。地域コミュニティーの復活を抜きには本質的な打開策はない。そのためにいったい何ができるのだろう。民生委員・児童委員の役割をあらためて考えさせられた今日の報道だった。
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