信州リゾートツアー最終日(善光寺、車山高原)2010年08月20日

 5時にセットしたモーニングコールが鳴り響いた。いつもより30分早い7時半のバス出発で全てが慌ただしい。大浴場の朝風呂を済ませ、6時半には広大なレストラン会場で朝食をとる。和洋折衷の選び抜かれた食材のバイキング料理は、Aランクホテルの朝食ならではのものだ。
 バスの車窓から眺める風景の中に赤いトタン屋根に覆われた茅葺家屋が点在する。昨日の独特の風情の家屋との違いが新潟県から長野県に移動したことを教えてくれる。9時前に善光寺に着いた。宿坊の案内係の流暢な解説を聴きながら境内から本堂を巡る。本堂仏壇前に正座し解説を兼ねたような法話を聴いた後、供養を勧める封筒が配られた。住所、氏名を記入し希望する祈願内容をマークして3千円の奉納金を添えて依頼するという寸法だ。参拝を終えバスが出発するとまもなく添乗員さんから供養をお願いした全員にお札、お守り、證状(氏名記載の領収書)の入った封筒が返された。なんとも手際のよい仕組みが出来上がっている。
 善光寺からバスで1時間半ほどの中央自動車道諏訪IC近くで昼食となった。野沢菜センター諏訪店の「ゆずそば冷しゃぶ御膳」だったが、ネーミング通りの内容で取り立ててコメントすることはない。相次ぐ団体客の来店で飲み物オーダーの機会がなくビールを飲み損なったことが個人的な恨みごといえる。
 1時頃に最後の目的地である車山高原に着いた。名前も知らなかった観光スポットだが、これが意外と大満足。八ヶ岳中信高原国定公園の中の標高1925mの車山を中止としたなだらかな高原である。隣接して某電気メーカーのエアコンのネーミングとなった霧ヶ峰がある。冬場のスキーリフトを兼ねた2基のリフトを乗り継ぎ車山山頂に着いた。2千mの頂きにしては広々とした山頂である。360度の展望の先に八ヶ岳連峰、南アルプス、中央アルプス、北アルプスが望める。気候が良ければ富士山まで見通せるようだが、今回は無理。とりわけ眼下に白樺湖を望めるリフト側の展望の美しさに息を呑んだ。爽やかな風を受けながら往復したリフトの快適さも特筆すべきだろう。
 全ての観光を終えて、5時半頃に名古屋駅に着いた。6時25分の集合までフリータイムとなる。駅地下街を散策し、家内の要望の強かったひつまぶしの専門店で夕食をとった。香ばしい焼き立ての鰻を混ぜたご飯を、そのまま、葱と薬味を加えて、だしをかけたお茶漬けでと三通りの味わいで賞味した。一人2,550円の旅の締めくくりのちょっぴり贅沢な夕食だった。新幹線車中のグリーン席でプレミアムビールを片手に最後の憩いのひと時を過ごし、9時に自宅に戻った。