癌・闘病記2016年09月02日

 昨日、ブログで長尾和弘著「抗がん剤10のやめどき」の書評を記事にした。これを書きながら自分自身の9年前に始まった「癌との闘い」を思い起こした。50日間の入院生活を余儀なくされたその日々を「闘病記・患者の達人」と題して毎日欠かさずブログに綴り、HP上に「病の移ろい(病状遍)」 http://www.asahi-net.or.jp/~lu1a-hdk/toubyouki-yamai.htm と「病棟の風景(生活篇)」 http://www.asahi-net.or.jp/~lu1a-hdk/toubyouki-hukei.htm に分けて再現した。今日あらためて膨大なその闘病記を読み返した。
 発病以来9年6カ月が経過した。その後の経過は恐れていた転移もなく極めて順調である。10年の経過観察期間終了まで後半年を残すばかりになった。癌という厄介な病との闘いを何とか乗り越えられそうだ。
 「抗がん剤10のやめどき」を読み終えてあらためて様々な幸運に恵まれたのだと思った。61歳の時の悪性黒色腫という一種の皮膚癌のステージⅡの病期の発症だった。癌の発病年齢としては比較的若かったのではないか。それだけに癌細胞増殖や転移のリスクも大きかったと思う。DAV-feronという抗がん剤も術後と退院後2回の3回に渡ってが点滴投与された。ちなみにこの抗がん剤療法は今日ネットで調べると「悪性黒色腫のステージⅡ、Ⅲの術後補助化学療法として一般的であるが、予後延長効果を解析したところ有意な改善効果は見られなかった」という2013年の報告を見つけた。今となってはあの抗がん剤療法はあまり意味がなかったと思わざるをえない。それでも副作用のリスクの大きい抗がん剤も私には顕著な作用がなかったことにむしろの感謝すべきだろう。
 いずれにしてもこの著作は、我が身に起こった癌との闘病をあらためて見つめ直す良い機会となった。

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