究極の終活”リビングウイル”2016年09月15日

 先日の「つどい場”あん”」で気になっていたリビングウイルに関する資料を頂いた。日本尊厳死協会発行の入会案内、入会申込書、広報紙「リビングウイル」である。リビングウイル(LW)とは直訳すれば「生前意思」ということだが、日本尊厳死協会では「尊厳死の宣言書」と呼び、以下の3点がその要旨である。①私の傷病が不治で死が迫っている時、単に死期を引き延ばす措置はお断りします。②ただし、私の苦痛を和らげるためには十分な緩和治療を行ってください。③回復不能な持続的植物状態に陥った時は生命維持装置を取りやめてください。
 日本は超高齢多死社会を迎えた。今や日本では自宅での穏やかな死は叶わぬ夢になりつつある。8割の人が病院で亡くなっているのが現実だ。終末期の患者が病院に入院すると必然的に延命治療が行われる。一度延命治療が始まると本人や家族が途中で中止を希望してもそれが困難であるという現実もある。 ましてや認知症で自分の意思をはっきり伝えられなくなる懸念があれば尚更である。 
 こうした現実があるからこそ穏やかな死(平穏死)を迎えるための健康なうちの書面による「尊厳死の宣言」(リビングウイル)が必要になる。それは「自分の望む死の在り方」を求める「究極の終活」と言ってよい。
 リビングウイルの実際の表明方法は、日本尊厳死協会医入会することである。年会費2千円だが、夫婦で入会すれば3千円である。入会にあたって「尊厳死の宣言書」に署名し一部を協会本部で一部を自分で保管する。本部から送付されるLWカードを常備し、医療機関にかかる時に提示するとカードコピーがカルテに挟まれるという仕組みのようだ。意思表示できない状態になった時でも延命治療の拒否の意思を伝える手段になる。
 家内とこんな話を話し合った。尊厳死についての期待は共通している。今すぐではなくとも近い将来のリビングウイルの表明(尊厳死協会入会)は一致した。