新興住宅街の新たな息吹か?2021年04月18日

 近所の一軒で工事が続いている。長く空き家になっていた住宅の解体工事である。大きなシャベルを備えた工事車両がほぼ解体を終え残骸が残る敷地にデンと居座っている。解体工事の着手でこの区画が売却され更地になって新たに新築される。近所だけでなく2千世帯を擁する新興住宅街の我が町で、新築住宅が相次いでいる。
 分譲開始後ほぼ40年を経た成熟した住宅街である。空き地は着工されることなく放置され空き家も入居者のないまま老朽化の懸念が続いていた街である。ファミリー中心の人口拡大の成長の街が、人口減少の超高齢社会に移行して久しい。
 その流れに掉さすようにあちこちで新築工事が始まりだした。長く空き地だった区画の新築や、老朽化した住宅の建て替えや、空き家だった住宅が更地化されて新築されるといった事例である。
 更地化した新居に幼児のいるファミリーが転居してきた。減少傾向だった民生委員の2か月児の赤ちゃん訪問が少し増えてきた。結婚後転出していた娘さんがご主人の単身赴任や離婚で子供を連れて実家に戻ってきた。コロナ禍で都会暮らしを避けてローカルな住宅街に転居する事例もあるのだろう。テレワークの普及がそれを後押ししている。人口減少の超高齢社会に新たな息吹が芽生えているのだろうか。