長男の闘病記⑥癌センターでの闘病生活2024年04月14日

 長男が2月2日から13日まで神戸低侵襲がん医療センターに緊急入院した。この間、両親は3回の短時間の面会を通して長男の深刻化する病状と向き合った。面会は二人まで15分以内という制限が課せられていたことも不安を募らせた。
 2月8日に面会した際にはリハビリ中の理学療法士さん同席の面会となった。長男の顔色は前回よりも良くなっている印象で安堵したものの、相変わらず会話は困難である。理学療法士さんから「言語障害は脳神経の障害なので認知機能低下も伴うので会話内容の理解も難しくなってくるのではないか」とのこと。帰り際の両手の握手に左手だけで握り返してくれたことを慰めとするほかなかった。
 2月11日には私たち夫婦と娘を伴った妹が交互に面会した。前回より頷く反応が各段に増え4日間の放射線治療の効果を窺わせた。ベッドの上半身を上げようかとの問いかけに頷いてくれた反応が嬉しい。妹と唯一の姪である花ちゃんとの対面では涙を流したという。両親には決して見せたことのない落涙の報告に感慨深いものがあった。
 同じ日に長男の奥さんから前日の主治医との面談の報告を訊いた。「4日間5回の放射線治療は予定通り完了。効果は1ヶ月程度の観察が必要。免疫の低下があり風邪等で不測の事態を招く懸念があり、予断を許さない」とのこと。
 二日後に自宅最寄りの明石の大久保病院への転院が確定した。