自治会総会は今年も書面評決!2024年04月16日

 在住する住宅街の自治会総会が今年も対面総会でなく書面評決による総会となった。2020年のコロナ蔓延の事態で始まって5年間に及ぶ書面評決である。昨年5月にコロナ感染が5類移行して書面評決の根拠はなくなった筈だが。会員の意向が反映し難い総会が続いている。
 昨年から議案書説明会という形で自治会員向けに現三役による意見交換会が開催されるようになった。とはいえ会員の意向で議案が修正されることはなく意見を述べるだけの場だった。ただ今年の説明会には新三役も出席したことで議案についての運用面での会員の意向が反映されることが可能となった。
 先日、その議案書説明会に出席した。午前と午後に分かれて2回開催された。午前の部は地区社協の監査と重なったので午後の部に出席した。午前の部では多くの会員が出席し白熱した議論で予定時間を1時間もオーバーしたようだ。午後の部は7名の出席で比較的穏やかな意見交換で定刻通り1時間半で終了した。
 ただ自治会執行部の書面評決にこだわる本音が窺えた。「好きで自治会役員になったわけでないという気分がある。そんな中で重箱の隅をつつくような議論はうんざりする。できるだけ簡易な形の総会で済ませたい」ということだろう。
 班長選びが難産する中で辛うじて選任された班長の負担軽減に忖度せざるをえない気分が自治会運営の要である班長会議を支配している。足元では高齢化、単身化、共働きの一般化で自治会退会が相次いでいる。それだけに地域コミュニティを維持するための丁寧な自治会運営が欠かせないが、1年で総入替えとなる我が町の自治会にはその余裕はない。
 コロナ禍の行動制限という「大義名分」が書面評決という安易な総会を生みだした。そのことで対面総会という辛うじて維持されてきた民主的運営の砦を瓦解させてしまったと思える。