リオ五輪決定の背景は? ― 2009年10月04日
昨日の朝刊各紙はトップニュースに2016年の夏季オリンピック開催地決定を伝えた。シカゴ、マドリード、東京と並ぶ招致4都市の混戦から抜け出したのはブラジルのリオデジャネイロだった。今回の招致都市では唯一の先進国以外の都市である。そして何よりも南米初めての開催である。落選した東京の敗戦分析記事を読みながら、オリンピックとは何なのかを考えさせられた。
オリンピックは今や世界最大のビッグ・イベントとなっている。最大のイベントを招致する側の目的は、何よりもその経済効果だろう。かって東京五輪が日本の経済成長を離陸させる上で果たした役割は大きい。ソウル五輪も韓国に同様の効果をもたらした。直近では北京五輪が中国の経済大国に向けての一段の飛躍をもたらした。リオ五輪はBRICsの一角として成長著しいブラジル経済を更にステップアップさせる効果を果たすにちがいない。過去の29回に及ぶ五輪開催地を紐解くと、欧米諸国を除く開催国のほとんどはこの経済的離陸に貢献してきたことがわかる。その意味では今回のリオ五輪もその一環とみることができる。
一方、主催者側であるIOCの選択基準は何か。五輪はイベントであると同時にビジネスである。五輪というイベントが将来に向けてビジネスとしても成長発展できるような投資効果を考えなければならない。その核となる狙いは地球レベルでスポーツ人口の裾野を広げることである。「南米初の五輪開催」という大義が今回の決定的な選択基準であったことは疑いない。今回のIOCの決定が南米という巨大マーケットで将来に向けてのスポーツ人口拡大に果たす役割は大きい。
他方で五輪開催は開催国の国威発揚と政権強化の側面を持つことは北京五輪で記憶に新しい。反面、世界規模でメディアに晒されることで開催国の実態が露呈するという効果が、その国の民主化に寄与するという点も否定できない。南米の市場経済は今、岐路に立たされている。国家資本主義ともいえる権力志向の強い経済体制が新たな潮流として浮上しつつある。その流れが国際的に新たな紛争の火種をもたらしかねない。リオのカーニバルに象徴される自由でおおらかな風土を持つ南米最大の国ブラジルでの五輪開催のもうひとつの意義がここにあるように思う。新たな紛争の火種を消し去る上でもリオ五輪の成功を祈りたい。それが南米に健全な市場経済の流れを根づかせることにつながると思うから。
オリンピックは今や世界最大のビッグ・イベントとなっている。最大のイベントを招致する側の目的は、何よりもその経済効果だろう。かって東京五輪が日本の経済成長を離陸させる上で果たした役割は大きい。ソウル五輪も韓国に同様の効果をもたらした。直近では北京五輪が中国の経済大国に向けての一段の飛躍をもたらした。リオ五輪はBRICsの一角として成長著しいブラジル経済を更にステップアップさせる効果を果たすにちがいない。過去の29回に及ぶ五輪開催地を紐解くと、欧米諸国を除く開催国のほとんどはこの経済的離陸に貢献してきたことがわかる。その意味では今回のリオ五輪もその一環とみることができる。
一方、主催者側であるIOCの選択基準は何か。五輪はイベントであると同時にビジネスである。五輪というイベントが将来に向けてビジネスとしても成長発展できるような投資効果を考えなければならない。その核となる狙いは地球レベルでスポーツ人口の裾野を広げることである。「南米初の五輪開催」という大義が今回の決定的な選択基準であったことは疑いない。今回のIOCの決定が南米という巨大マーケットで将来に向けてのスポーツ人口拡大に果たす役割は大きい。
他方で五輪開催は開催国の国威発揚と政権強化の側面を持つことは北京五輪で記憶に新しい。反面、世界規模でメディアに晒されることで開催国の実態が露呈するという効果が、その国の民主化に寄与するという点も否定できない。南米の市場経済は今、岐路に立たされている。国家資本主義ともいえる権力志向の強い経済体制が新たな潮流として浮上しつつある。その流れが国際的に新たな紛争の火種をもたらしかねない。リオのカーニバルに象徴される自由でおおらかな風土を持つ南米最大の国ブラジルでの五輪開催のもうひとつの意義がここにあるように思う。新たな紛争の火種を消し去る上でもリオ五輪の成功を祈りたい。それが南米に健全な市場経済の流れを根づかせることにつながると思うから。
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