里山の雪景色2015年01月02日

 昨日夕方から降り始めた雪は、瞬く間に風景を白く染め上げていた。降雪は夜の帳とともに眠りに入り、夜の冷気が雪景色を閉じ込めた。
 夜明けとともに散策に出ると、銀世界が待ち受けていた。久々の雪化粧に包まれた散歩道に人影はない。住宅街を抜ける坂道の真白なベルベットを車の二本のわだちがきっきり刻まれていた。
 有馬川堤の中国道のガードを抜けた時、一気に視界が広がり一面の雪景色が広がった。夜の冷気で雪の土手道は凍結が始まっている。いつもより重いトレッキングシューズがカリカリと氷状の雪を砕いている。名来橋を右折して山陰の農道に入った。一段と積雪が深くなり純白の小路を踏みしめる靴音が変化した。柔かな雪を押し潰す靴音がグリグリと呻いていた。名来墓地のかたわらの六地蔵が、背中から陽光を受けてかぶった雪の衣を脱ぎ始めていた。
 有馬川堤の突き当りの隣町に抜ける間道にやってきた。田園を取巻く丘陵の稜線から顔を出したばかりの陽光が鋭い輝きを発していた。山裾の大きな古民家が雪景色の里山の見事な風景を演出していた。

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