達成感というモチベーション2015年01月06日

 新年という節目は、時に自分自身を振り返らせるきっかけを運んでくる。リタイヤして6年になる。現役時代には、好きなことを好きな時にやって自由気ままに過ごすという老後を夢想していた。
 リタイヤ3年前から歯車が狂った。自治会副会長のお鉢が回り先人たちが先送りしてきた問題に直面した。真正面から受け止めて対応するという持ち前の性分に歯止めがかからない。2年かけて住宅街の120台のゴミステーションのフェンス設置問題のケリをつける中心的役割を果たした。
 この一件がリタイヤ前年の民生委員就任の導火線になったようだ。民生委員就任は老後スタイルに重大なインパクトをもたらした。地域ボランティアというジャンルに大きく踏み込むことになった。社協役員や青愛協運営委員という役回りを兼任しながら、地域人脈を培い地域課題の対応手法を把握した。
 近年は社協分区を舞台に、新たな課題取組みの中心的な役回りを担っている。2年前の安心キット導入、昨年の福祉ネットワーク会議設立と続いた。安心キットは市内でもトップクラスの導入率を達成し、福祉ネットも設立総会開催の準備段階を迎えた。
 いずれも自ら望んでその役回りを担っている点は否定し難い。地域ボランティアの分野で新たに大きな取組みを着手することのハードルは高い。新たな課題だけに企画内容の懸念や推進過程での抵抗感も拭えない。費やす労力やメンバーたちとの調整面の気遣いもひとしおである。それでも途中で中断するわけにはいかないし、その気もない。
 何故そこまで!という想いもないではない。煎じ詰めれば「達成感」ということになるのだろう。「成し遂げたことで得られる満足感」である。達成感という報酬がモチベーションを生み出している。「人はなぜ山に登るのか」という古典的な問いにも通じるものがある。頂上を極めたことの達成感である。その山が高ければ高いほど険しければ険しいほど達成感は大きい。未踏峰であれば尚更である。
 達成感というモチベーションに支えられて今年もまた新たな山を目指すことになりそうだ。これでは達成感というキーワードに包まれて過ごした現役時代と変わりはないではないかとも思う。所詮「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」ということか。

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