久々の認知症グループホームの運営推進会議2023年05月22日

 3年前に山口に認知症のグループホームが開設された。かかりつけ医から紹介されて開設半年後からこのホームの「運営推進会議」のメンバーとして2カ月毎の会議に出席するようになった。コロナ禍でここしばらくは書面会議が続いていたがようやく再開した。
 再開された運営推進会議に久々に出席した。施設側の委員を除き、入居者家族代表、グループホームの同業の知見者、住民代表、権利擁護者、地域包括、在宅療養相談支援センターの代表者がが出席した。3時からの会議は活発な意見交換で予定の1時間を超えて終了した。
 施設側の運営状況の報告を聞き、その質疑を通じて様々な意見が出された。とりわけホットな議論となったのは、介護業界の深刻な人不足だった。ギリギリの人員で運営されており一般的な求人活動では採用できない。高額な手数料を払って人材斡旋業者に頼るが短期で退職されてしまうという施設側の報告。私から山口町内の施設に勤務する東南アジア系の外国人雇用者の事例を話題にした。研修体制や寮の確保、文化の違い等のハードルがあるとのこと。国のIT化やロボッタ活用の推奨策も紹介された。
 マスク着用の是非も話題になった。認知症ケアは通常の介護以上に、顔の表情も含めたコミュニケーションが大切だ。できれば着用は避けたいが、国の指針は「着用推奨」である。家族・知人の面会は大幅に緩和され、事前予約なしで居室内での面会が可能とのこと。但し居室内のおやつや食事は食中毒や誤嚥リスクがありNGだ。つい最近放映されたNHKクローズアップ現代の「在宅ケアハラスメント」も話題になった。
 久々の認知症グループホームの会議は多職種の多様な意見で認知症介護の現場の課題を浮かび上がらせた。