山中生徒の初めての面接2024年02月02日

 山口中学校3年生の面接練習が1月17日から始まった。3人のコミスク推進員に加えて地域団体から5人の面接者が担当することになった。日程調整して私は3回の面接を引受けた。その最初の面接のため中学校を訪ねた。
 原則として4人の面接者が担当するのだが、一人が急病のため今回は3人となった。1階会議室にはテーブルを挟んで面接者3人と生徒4人分の椅子が準備された。
 16時10分に男子生徒4人の面接が始まった。教室入口ドアを開けて「失礼します!」と声を掛けて一人ずつ入場する。生徒たちのいかにも緊張したこわばった表情が初々しい。着席した後、面接者代表から面接の趣旨や進め方が告げられた。
 質問内容は重複のないように面接者間で事前に調整されていた。私以外の面接者から「学校生活で一番頑張ったことは何ですか?」「あなたの趣味や特技を教えて下さい」といった質問が出された。私からは事前調整で「学校やクラスで役を引き受けた時どんな点を気を付けましたか?」という質問を告げていたが、先のお二人の応答で内容に重複があったので急遽変更した。「あなたは認知症について知っていますか?また認知症の方とどのように接しますか?」という全く想定外と思える質問をぶつけた。
 それぞれの質問に生徒たちが一生懸命に答えていた。中には緊張して言葉をなかなか出せない生徒もいる。それでも何とか答えようというひたむきさは伝わってくる。この面接の意義をあらためて理解した。初めて接する地域の大人たちからの自分自身に対する問い掛けに答えるという場面である。彼らには人生で初めて遭遇した”社会との向き合い”であるまいか。
 面接者である私にとっても久々に訪れた緊張感のある真摯な出会いの場面だった。