長男の闘病記⑤脳への転移と癌センターに緊急入院2024年04月11日

 2024年1月28日に長男夫婦が来訪した。前日に「会って話したいことがある」と連絡があり、不安を抱えて待ち受けた。10時頃から昼食を挟んで12時半頃までの滞在中に伝えられたのは次のような病状に関わる想定外の深刻な情報だった。
 「1月24日の東京出張の会議中に気分が悪くなり、病院で緊急診断を受けた。癌の脳転移の懸念が告げられ、上司や同僚の助けを借りて何とか帰宅した。翌日明石の大久保病院で検査を受け、癌細胞の脳への4カ所の転移が告げられた。治療についてはポ―トアイランドの神戸低侵襲がん医療センターを紹介された。26日の癌センターでの診断で29日の再検査と2月2日からの放射線治療を予約した」
 以上の経過の多くは長男に代わって奥さんから伝えられた。長男は脳転移のため吐き気や言語障害が症状がありコミュニケーションが困難になっていたためだ。
 2月3日16時に前日から入院している長男の面会のため神戸の癌センターを訪ねた。面会は二人まで15分以内と制限されている。個室のベッドに横たわる長男の姿に愕然とした。右半身麻痺の寝たきり状態である。言語障害で言葉を交わすことも叶わない。6日前に我が家に来訪した時との様変わりした姿に脳への転移の深刻さと過酷さを思い知らされた。帰り際に左手を握りしめた時、握り返してくれたことが唯一の慰めだった。

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