NHK「ビジョンハッカー~世界をアップデートする若者たち~」2023年01月11日

 1月9日にNHK・BSで再放送された「ビジョンハッカー~世界をアップデートする若者たち~」を観た。NHKのHPには次のような番組紹介があった。『ビジョンハッカーとは「目の前の課題解決に取り組む」だけにとどまらず、課題を生み出すシステムや背景にも注目し、これまでにないやり方で挑む人々。東日本大震災以来、そうした若者が増えたことに注目した日本のNPОが命名。趣旨に賛同するゲイツ財団と連携してビジョンハッカーの発掘に取り組んでいる。「利益追求より社会貢献」というデジタルネイティブから生まれた、世界各地のビジョンハッカーたちに密着する』
 また同じHPにはこの番組の優れた「まとめ記事」がシィ御迂回されている。
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/plNDexejLd/

 興味深くて感動的な番組だった。日本だけでなく世界で、困難な課題に背景にまで踏み込み、構造やシステムの構築を通して問題解決に挑んでいる若者たちの奮闘を伝えている。
 「まとめ記事」には次のような印象的な記述がある。「新型コロナによって、グローバル資本主義が行きついた先で様々な矛盾が噴きだしている今。かつてのゲイツ氏のように、社会システムを根本から変えようという若い世代が、世界各地で活躍しています。その名も“ビジョンハッカー”。スマートホンを武器にしながら、仲間や資金を集め、軽やかに行動しています。これまでの世代が解決できないままの問題に立ち向かう若者たち。世界各地のビジョンハッカーを追いました。」
 取組む課題は様々で困難なものばかりだ。子どもの貧困問題、エッセンシャルワーカーの連帯と待遇改善、スラム街の住民たちの貧困解決のシステム、コロナ感染の危険にさらされながら最前線で働く医療従事者の支援の仕組みづくり、バングラデシュを舞台に途上国のコロナ感染対策の取組み、テロリストの社会復帰を実現する事業の立上げ等々。
 
 共感したのは次の2点である。ひとつは目先の課題解決でなくその背景にある社会システムの変革に迫る姿勢である。今ひとつはそうした取組みを20代~30代の若者たちがスマホ等を武器にして果敢に挑戦している点である。