和顔愛語で文化のまちづくり2010年03月08日

 昨日の午後、山口コミュニティー協会主催の地域フォーラムがあった。「風そよぐ里、山口--文化のまちをつくる---」と題する講演だった。講師は武庫川女子大学名誉教授で西宮市民大学長の柿木健一郎さんだ。柿木さんは山口町の私と同じ住宅街在住者である。先日、地元の知人の紹介で連絡をさせて頂き懇談をお願いしたばかりだ。山口公民館の会場には定刻の1時半には26人の参加者が集まった。あいにくの小雨模様の天候が出足を鈍らせている。
 熱のこもった講演が、予定時間を10分ばかりオーバーして終了した。用意されたレジュメの各部の見出しは全て5文字から成っている。「異郷に住む」「生の手探り」「文化は共生」「文化は慈悲」「文化は洗心」「文化の街へ」といった具合だ。この5文字にこだわりがあるとおっしゃる。「言葉の贅肉を削ぎ落とすことで思考を煮詰められるから」と冒頭でのハッとさせられる発言がある。山口の街に開発された新興住宅街に在住して9年が経つ。異郷に住んでいる感はぬぐえない。山口の里が外部の人を温かく迎え入れられる街になることこそが文化の街をつくることになる。そのためには住む人の心の持ち方こそが大切だ。「和顔愛語」という言葉がある。和やかで優しい顔で迎え、慈愛の心をもって言葉をかけよう。
 仏教の経典の引用や、さくらやまなみバス車内でのエピソードを交えながら、ユーモアと熱意のこもった講演だった。過去私が拝聴したどの講演にもない一味違った趣きの内容だった。それでいて多くの部分で共感できるものだった。終了後、名刺を交換させて頂き、後日の懇談をあらためてお願いした。

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