娘とのとりとめのない会話 ― 2010年11月28日
日曜日の夕刻だった。家内は近所に出かけ、久々に娘と二人きりでリビングで寛いでいた。テレビは演芸中継の漫才を映していた。突然娘が口にした。「アッこのコンビ、懐かしいなあ~。私の中学生の時にお父さんに連れていってもろたNGKでやってた人や!」。
そう言われればそんな記憶も蘇る。40代半ばのバリバリの現役時代の筈だった。家族とのそんな付き合いなど困難な時期でもあった。折からの漫才ブームで娘も漫才に夢中だったようだ。職場近くの難波グランド花月の盛況ぶりを耳にしていた私は、何かの拍子に娘をNGKに連れて行く約束をした。後にも先にも娘と二人きりのお出かけはその時だけだったように思う。「NGKの帰りに梅田の丸ビルの『蛸の徹』に連れていってもろたんもよう覚えてるで」と娘の言葉が続く。
娘とのとりとめのない会話が、しばらく経ってズシンと心に沁みた。数少ない娘との二人きりの思い出だった。娘にとっても同じだろう。かって口にしたことのないような言葉だった。何ヶ月か後には嫁ぐ日がやってくる。娘の気持ちの中にそうした想いが日々強くなってきているのかもしれない。そんな気分が先ほどの言葉となってついて出たのか。その気分はそっくり父親の気分でもあった。
そう言われればそんな記憶も蘇る。40代半ばのバリバリの現役時代の筈だった。家族とのそんな付き合いなど困難な時期でもあった。折からの漫才ブームで娘も漫才に夢中だったようだ。職場近くの難波グランド花月の盛況ぶりを耳にしていた私は、何かの拍子に娘をNGKに連れて行く約束をした。後にも先にも娘と二人きりのお出かけはその時だけだったように思う。「NGKの帰りに梅田の丸ビルの『蛸の徹』に連れていってもろたんもよう覚えてるで」と娘の言葉が続く。
娘とのとりとめのない会話が、しばらく経ってズシンと心に沁みた。数少ない娘との二人きりの思い出だった。娘にとっても同じだろう。かって口にしたことのないような言葉だった。何ヶ月か後には嫁ぐ日がやってくる。娘の気持ちの中にそうした想いが日々強くなってきているのかもしれない。そんな気分が先ほどの言葉となってついて出たのか。その気分はそっくり父親の気分でもあった。
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