前垣和義著「大阪のおばちゃん学」 ― 2010年09月01日

関西人にとって「大阪のおばちゃん」は身近で無視できない存在である。様々な生活シーンで存在感あふれる形でしばしば登場する。気になる存在ではあっても深く考えたことはない。ところがこの「大阪のおばちゃん」をアカデミックに考察して本にした人物がいる。相愛大学客員教授で現代大阪文化論の講座をもつ前垣和義氏の著作「大阪のおばちゃん学」を読んだ。
目次の次に「大阪のおばちゃん度・チェックリスト100」がある。「バッグに飴ちゃんを入れている」「百貨店やブランドショップでも値切る」「まとめ買いして値切る」「人のものを見て『なんぼしたん』と聞く」「安く買った値段を自慢する」「自転車に傘スタンドを装着している」「エスカレーターやムービングウォークでは必ず歩く」「エレベーターに乗るとまず『閉』ボタンを押す」「人の話を聞かず勝手にしゃべる」「他人の話に『ウソッ』と大げさに相槌をうつ」「電車のわずかな隙間に座ろうとする」「女子トイレが満員のときは男子トイレに入る」等々(きりがないのでこの辺で)。
さすがに豊富な情報をもとにした説得力のあるチェック項目である。これらは「大阪の」という枕はあるが、むしろ関西一円のおばちゃんたちに共有される生態ともいえる。我が「つれあい」の行動様式にも多分にオーバーラップしている。ちなみに「大阪のおっちゃん」である我が身にも多々思い当たる節があることも白状しておこう。
11章で構成され、各章の扉には「大阪のおばちゃん」のあざとい振る舞いのイラストが描かれている。その人物はまぎれもなくアンケートで「大阪のおばちゃんランキング」1位の上沼恵美子の似顔絵である。
著者は最後に「大阪のおばちゃん10則」を掲げ、おばちゃんたちのマイナス評価とセットでプラス評価を提示する。「ケチ⇔生活力」「おせっかい⇔親切」「派手⇔サービス精神」「強引⇔たくましい」「格好悪い⇔合理的」といった具合である。
はるき悦巳の人気漫画「じゃリン子チエ」も大阪のおばちゃん的女の子の代表格として登場する。「じゃリン子チエ」は私が全作品を愛読して今尚書棚を埋めているシリーズだ。チエに対する限りない共感の正体を、はからずも自分自身の「大阪のおばちゃん体質」にあるいことを思い知らされた。
目次の次に「大阪のおばちゃん度・チェックリスト100」がある。「バッグに飴ちゃんを入れている」「百貨店やブランドショップでも値切る」「まとめ買いして値切る」「人のものを見て『なんぼしたん』と聞く」「安く買った値段を自慢する」「自転車に傘スタンドを装着している」「エスカレーターやムービングウォークでは必ず歩く」「エレベーターに乗るとまず『閉』ボタンを押す」「人の話を聞かず勝手にしゃべる」「他人の話に『ウソッ』と大げさに相槌をうつ」「電車のわずかな隙間に座ろうとする」「女子トイレが満員のときは男子トイレに入る」等々(きりがないのでこの辺で)。
さすがに豊富な情報をもとにした説得力のあるチェック項目である。これらは「大阪の」という枕はあるが、むしろ関西一円のおばちゃんたちに共有される生態ともいえる。我が「つれあい」の行動様式にも多分にオーバーラップしている。ちなみに「大阪のおっちゃん」である我が身にも多々思い当たる節があることも白状しておこう。
11章で構成され、各章の扉には「大阪のおばちゃん」のあざとい振る舞いのイラストが描かれている。その人物はまぎれもなくアンケートで「大阪のおばちゃんランキング」1位の上沼恵美子の似顔絵である。
著者は最後に「大阪のおばちゃん10則」を掲げ、おばちゃんたちのマイナス評価とセットでプラス評価を提示する。「ケチ⇔生活力」「おせっかい⇔親切」「派手⇔サービス精神」「強引⇔たくましい」「格好悪い⇔合理的」といった具合である。
はるき悦巳の人気漫画「じゃリン子チエ」も大阪のおばちゃん的女の子の代表格として登場する。「じゃリン子チエ」は私が全作品を愛読して今尚書棚を埋めているシリーズだ。チエに対する限りない共感の正体を、はからずも自分自身の「大阪のおばちゃん体質」にあるいことを思い知らされた。
国勢調査の調査員説明会 ― 2010年09月02日
5年前、自治会副会長をやっていた。ちょうど5年毎の国勢調査の年だった。地域のエリア毎に必要な調査員を自治会役員が担当することになり、初めて調査員なるものを経験した。
それから5年が経っていた。3ヶ月ばかり前に面識のある自治会長の訪問を受けた。今回の国勢調査も自治会経由で調査員依頼があったようだ。できれば前回調査をやった人が望ましいとのことでの来訪だった。今やリタイヤの身でもある。断わる口実もないまま引き受けた。
今日、その国勢調査の調査員説明会があった。会場の担当者毎に指定された席には膨大な書類が3袋の紙バッグに用意されて待ち受けていた。原口総務大臣名の任命書まで入っている。身分は臨時の国家公務員なのだそうだ。
10時から12時まで「調査の手引」と題したテキストをもとにみっちり説明を受けた。前回に比べ個人情報に対する配慮が一段と進んでいる。調査票の回収に調査員を介さない郵送方式も導入された。調査員による場合でも封をしたまま回収して市に提出する。前回まで行われた内容確認等は厳禁である。
「人口減少社会にある日本の未来を描く上で欠くことのできないデータを得るものです」という趣旨のようだ。それにしても調査票配布までの事前準備の実務は予想以上に膨大である。担当する推定世帯数は140世帯にものぼる。配布に当たってもきちんと趣旨を説明し理解を得なければならない。不在世帯の再訪等の懸念もある。とはいえ、ここはお国の未来に貢献するために汗をかくしかないか。
それから5年が経っていた。3ヶ月ばかり前に面識のある自治会長の訪問を受けた。今回の国勢調査も自治会経由で調査員依頼があったようだ。できれば前回調査をやった人が望ましいとのことでの来訪だった。今やリタイヤの身でもある。断わる口実もないまま引き受けた。
今日、その国勢調査の調査員説明会があった。会場の担当者毎に指定された席には膨大な書類が3袋の紙バッグに用意されて待ち受けていた。原口総務大臣名の任命書まで入っている。身分は臨時の国家公務員なのだそうだ。
10時から12時まで「調査の手引」と題したテキストをもとにみっちり説明を受けた。前回に比べ個人情報に対する配慮が一段と進んでいる。調査票の回収に調査員を介さない郵送方式も導入された。調査員による場合でも封をしたまま回収して市に提出する。前回まで行われた内容確認等は厳禁である。
「人口減少社会にある日本の未来を描く上で欠くことのできないデータを得るものです」という趣旨のようだ。それにしても調査票配布までの事前準備の実務は予想以上に膨大である。担当する推定世帯数は140世帯にものぼる。配布に当たってもきちんと趣旨を説明し理解を得なければならない。不在世帯の再訪等の懸念もある。とはいえ、ここはお国の未来に貢献するために汗をかくしかないか。
名来の紙漉きの名残りか ― 2010年09月03日

朝の散歩で思いついて名来の旧街道を歩いた。最近読んだ「下り酒物語(渡辺芳一著)」の中で紹介されていた酒造り唄の一節が気になっていた。『有馬湯でもつ 湯は湯女でもつ 名来山口 紙でもつ』という一節だ。また神戸女子大学文学部史学科発行の「西宮市山口町上山口・下山口の民俗」という報告書にも以下の記述がある。「山口町は農地が少ないため、農閑期に副業をして生計を立てた。紙漉きが行われた。(中略)江戸末期から明治初年頃が最盛期だった。(中略)紙漉きには水がたくさん必要である。敷地の中に溜池がないと紙漉きができない。必要に応じて水路が発達した。山口町の道路の両側には必ず水路がある。水路から敷地内の溜池に水を引き、紙漉きをしていた。(中略)
昔溜池があった家を数えると約60軒あったので紙漉きをしていた家は60軒くらいあったのだろうと考えられる」
そういえば名来の旧街道の両側に整備された水路があった筈だ。というわけで、今日の散歩ルートとなった。名来は30年ほど前に大規模な区画整理が行われ、昔の面影が一変した。直線道路が碁盤状に南北に長く伸びている。唯一、正明寺などの前を通る旧街道だけがそのままに残されゆるやかなカーブを描いている。正明寺の境内には今も雨乞い地蔵が祀られている。あらためて道路沿いの水路を確かめた。夏場ながら豊富な水量が音をたてて流れていた。かろうじて今に残る名来の紙漉きの名残りをしみじみと眺めてみた。
昔溜池があった家を数えると約60軒あったので紙漉きをしていた家は60軒くらいあったのだろうと考えられる」
そういえば名来の旧街道の両側に整備された水路があった筈だ。というわけで、今日の散歩ルートとなった。名来は30年ほど前に大規模な区画整理が行われ、昔の面影が一変した。直線道路が碁盤状に南北に長く伸びている。唯一、正明寺などの前を通る旧街道だけがそのままに残されゆるやかなカーブを描いている。正明寺の境内には今も雨乞い地蔵が祀られている。あらためて道路沿いの水路を確かめた。夏場ながら豊富な水量が音をたてて流れていた。かろうじて今に残る名来の紙漉きの名残りをしみじみと眺めてみた。
夫婦だけの本物の老後がやってくる ― 2010年09月04日

昨日、朝9時半頃に出かけた家内が帰宅したのは夜7時頃だった。近所の仲良しの友人と一緒に神戸文化ホールに出かけて行った。外出のお目当ては「3人娘メモリアル・コンサート」だった。この間、適当に調理した昼食を済ませ、洗濯物を取り込み、植木に水遣りするという行き届いた「旦那」をこなした。
家内の帰宅後、あり合わせの食材の夕食にありついた。食事中、堰を切ったかのような家内のコンサート報告がある。伊東ゆかり、中尾ミエ、園まりの3人娘と呼ばれた歌手たちは我々の同世代と言っていい。かつて一世を風靡したアイドル歌手たちも今や還暦を過ぎた大ベテラン歌手である。現役であることを賞賛すべきだろう。家内が持ち帰ったチラシには「60’sファン大集合!会場はお洒落な淑女・紳士の同窓会」のキャッチコピーが踊っていた。言い得て妙である。お洒落かどうかは別にして、同年代のオバサンを中心に少数のつれあいのオジサンも加わって会場が大いに盛り上がっていたという家内の証言だった。盛り上がりの余韻が我が家の食卓にまで持ち越されている。
つれあいが自分の愉しみを求めて気心の知れた友人と久々に出かけたのだ。いいことではないか。娘の嫁ぐ日もどうやら近づきつつある。いやでも夫婦二人だけの本物の老後がやってくる。「夫婦はひとり、時々二人」が良い。そのための多少の不便も望むところだということにしよう。
家内の帰宅後、あり合わせの食材の夕食にありついた。食事中、堰を切ったかのような家内のコンサート報告がある。伊東ゆかり、中尾ミエ、園まりの3人娘と呼ばれた歌手たちは我々の同世代と言っていい。かつて一世を風靡したアイドル歌手たちも今や還暦を過ぎた大ベテラン歌手である。現役であることを賞賛すべきだろう。家内が持ち帰ったチラシには「60’sファン大集合!会場はお洒落な淑女・紳士の同窓会」のキャッチコピーが踊っていた。言い得て妙である。お洒落かどうかは別にして、同年代のオバサンを中心に少数のつれあいのオジサンも加わって会場が大いに盛り上がっていたという家内の証言だった。盛り上がりの余韻が我が家の食卓にまで持ち越されている。
つれあいが自分の愉しみを求めて気心の知れた友人と久々に出かけたのだ。いいことではないか。娘の嫁ぐ日もどうやら近づきつつある。いやでも夫婦二人だけの本物の老後がやってくる。「夫婦はひとり、時々二人」が良い。そのための多少の不便も望むところだということにしよう。
墓参・・・待ちくたびれた報告 ― 2010年09月05日

今日、ようやくお盆の墓参りを済ませた。娘のお盆中とその後の都合がなかなかつかなかったからだ。今年の墓参は何としても娘の同伴が必要な事情があった。
娘の縁談がようやく整ったようだ。ここのところ娘は土日の週末はほとんど彼と一緒に結婚式の打合せで出払っていた。来月には双方の両親の顔合わせも求められている。いよいよ本物だ。それにしても何という時代の変化なのか。私たちの婚姻は、そのほとんどを両親たちが仕切っていた。挙式の形態、式場選び、媒酌人、披露宴招待者などを両家がお膳立てして、本人たちはレールに乗っかっておれば良かった。今や様変わりしている。本人たちがそれらを決めて準備し、両親がレールに乗っかっている。
晩年を我が家で過ごした母は、最後の数年間を4人の孫のうちの唯一の孫娘である娘とも一緒に暮した。それは娘に恵まれなかった母にとっていいなぐさめになったのではないか。それだけに孫娘の結婚は気がかりだったに違いない。その母が他界して既に10年になる。母にとっての「待ちくたびれた報告」を孫娘から直接させたいと思った。父とともに眠る母の墓前で娘がどんな風に報告したかは知る由もない。
墓参の帰りに弟宅に立ち寄った。姪の縁談を報告するとともに挙式への参列を依頼するためだ。1時間余り滞在後、帰宅途中で昼食をとった。「そば切り 稲美」という待合室で数組が待つ繁盛店のお蕎麦屋さんだった。「アナ重とざる蕎麦御膳」を注文した。香ばしい播州名物のアナゴの重箱に腰の強いざるそばがセットされていた。母娘が注文した5品の蕎麦料理にお蕎麦がつくつつじ御膳にも二人は満足の様子だった。
久々の家族三人揃った外出を終え、2時過ぎに帰宅した。
娘の縁談がようやく整ったようだ。ここのところ娘は土日の週末はほとんど彼と一緒に結婚式の打合せで出払っていた。来月には双方の両親の顔合わせも求められている。いよいよ本物だ。それにしても何という時代の変化なのか。私たちの婚姻は、そのほとんどを両親たちが仕切っていた。挙式の形態、式場選び、媒酌人、披露宴招待者などを両家がお膳立てして、本人たちはレールに乗っかっておれば良かった。今や様変わりしている。本人たちがそれらを決めて準備し、両親がレールに乗っかっている。
晩年を我が家で過ごした母は、最後の数年間を4人の孫のうちの唯一の孫娘である娘とも一緒に暮した。それは娘に恵まれなかった母にとっていいなぐさめになったのではないか。それだけに孫娘の結婚は気がかりだったに違いない。その母が他界して既に10年になる。母にとっての「待ちくたびれた報告」を孫娘から直接させたいと思った。父とともに眠る母の墓前で娘がどんな風に報告したかは知る由もない。
墓参の帰りに弟宅に立ち寄った。姪の縁談を報告するとともに挙式への参列を依頼するためだ。1時間余り滞在後、帰宅途中で昼食をとった。「そば切り 稲美」という待合室で数組が待つ繁盛店のお蕎麦屋さんだった。「アナ重とざる蕎麦御膳」を注文した。香ばしい播州名物のアナゴの重箱に腰の強いざるそばがセットされていた。母娘が注文した5品の蕎麦料理にお蕎麦がつくつつじ御膳にも二人は満足の様子だった。
久々の家族三人揃った外出を終え、2時過ぎに帰宅した。
朝焼け ― 2010年09月06日

ベッドで目覚めた時、窓越しの景色はまだ暗闇だった。枕元の目覚まし時計の頭を押さえた。緑の蛍光色のデジタル数字が4:40を表示していた。もうひと眠りがきかない年齢になっている。一瞬の迷いの後、勢いよく身を起こした。
いつもより30分以上早い5時30分の早朝散策のスタートだった。東の空を日の出前の朝日が、雲間のキャンパスにどぎつい朝焼けを描いていた。朝焼けの空の下の家並みの暗さが、住宅街のさめきらない眠りを告げていた。西の空は朝日の光が遠い。夜明け前の暗さを宿して、ためらいがちな表情で街並みを見下ろしていた。
薄着の肌に早朝の冷気が心地よい。今なお我がもの顔で居座っている日中の猛暑が嘘のようだ。うんざりする猛暑に気をとられている隙に、季節の移ろいは早朝の空気の中で確実に進行していた。
いつもより30分以上早い5時30分の早朝散策のスタートだった。東の空を日の出前の朝日が、雲間のキャンパスにどぎつい朝焼けを描いていた。朝焼けの空の下の家並みの暗さが、住宅街のさめきらない眠りを告げていた。西の空は朝日の光が遠い。夜明け前の暗さを宿して、ためらいがちな表情で街並みを見下ろしていた。
薄着の肌に早朝の冷気が心地よい。今なお我がもの顔で居座っている日中の猛暑が嘘のようだ。うんざりする猛暑に気をとられている隙に、季節の移ろいは早朝の空気の中で確実に進行していた。
スペインの旅の申込み ― 2010年09月07日

旅行社にネット予約していたツアーの申込み書が昨日郵送されてきた。早速、明日の大阪外出の際に持参することにしよう。1週間ほど前に送られてきたツアー・パンフレットのひとつに釘付けになった。「感動のスペイン8日間」のツア-はヘルシンキまでの往復をビジネスクラス利用で、マドリッドではスイートルーム2連泊とある。代金もこの内容としてはかなりリーズナブルだ。
リタイヤ前後の夫婦や娘同伴の家族旅行も8回を数える。スペインは娘が4年前に個人旅行で訪ねてその感動ぶりを伝えて以来、家内の憧れの旅先になっている。一度はビジネスクラスで優雅なフライトを体験したいというのが私の願いがかなえられるツアーでもある。11月中旬に、労働委員会や民生委員等の業務のない絶好の出発日があった。躊躇する家内を押し切ってすぐにネット予約した。
リタイヤ後の人生の黄金期を迎えている。とはいえ心身ともに充実した生活を愉しめる老後は限られている。せいぜいアノ悪名高い「後期高齢者」と呼ばれる年齢までなのだろう。主婦は、少なくとも我がつれあいは、ともすれば先の不安や備えばかりに気が回り、なかなか決断できない。「行けるうちに行っとかな~ッ!」と、大の旅行好きの娘の後押しもあった。
今日、くだんのツアーの予約状況をネットでチェックした。予約した出発日は既にキャンセル待ちの表示になっている。ヤッパリッ。コストパフォーマンスの高い人気ツアーのようだ。家内に素早い決断の成果を誇示したことは言うまでもない。
リタイヤ前後の夫婦や娘同伴の家族旅行も8回を数える。スペインは娘が4年前に個人旅行で訪ねてその感動ぶりを伝えて以来、家内の憧れの旅先になっている。一度はビジネスクラスで優雅なフライトを体験したいというのが私の願いがかなえられるツアーでもある。11月中旬に、労働委員会や民生委員等の業務のない絶好の出発日があった。躊躇する家内を押し切ってすぐにネット予約した。
リタイヤ後の人生の黄金期を迎えている。とはいえ心身ともに充実した生活を愉しめる老後は限られている。せいぜいアノ悪名高い「後期高齢者」と呼ばれる年齢までなのだろう。主婦は、少なくとも我がつれあいは、ともすれば先の不安や備えばかりに気が回り、なかなか決断できない。「行けるうちに行っとかな~ッ!」と、大の旅行好きの娘の後押しもあった。
今日、くだんのツアーの予約状況をネットでチェックした。予約した出発日は既にキャンセル待ちの表示になっている。ヤッパリッ。コストパフォーマンスの高い人気ツアーのようだ。家内に素早い決断の成果を誇示したことは言うまでもない。
小さな不安 ― 2010年09月08日
三ヶ月に一度の慌ただしい一日だった。朝一番から大阪市大病院の血液検査と診察があり、夕方には労働委員会の定例会がある。いきおいその間の空白は、シネマの時間となる。
病院の待合室に着いた途端に診察室によばれた。担当の若い女医さんから先週受けたCT検査と今朝の血液検査の結果が告げられた。「血液検査は幾つかの項目で少し基準値を越えていますが、特に心配ありません」とここで一息入る。気になる間であった。「CT検査で肺の後ろに3mmほどの小さな影が幾つか薄く写っています。転移の可能性は非常に低いと思いますが経過観察は必要です」。やっぱり不安は的中した。ということで半年毎のCT検査を三ヶ月短縮して予約した。手術後順調に経過していた症状に初めて小さな不安がよぎった。
病院を出て、その足で梅田の旅行社に行き、スペインツアーの申し込み手続きを済ませた。昼食を済ませ最寄りのシネコンに行く。事前のネット予約はしていなかった。レディスデーで若い女性を中心にカウンター前は長い行列ができている。ようやく辿り着いた受付で、迷ったものの「ソルト」を選択した。
ロシアのスパイ容疑をかけられたソルトというCIA女性エージェントの逃亡物語である。逆転に次ぐ逆転のドラマがスピーディーに迫力あるサウンドとともにめまぐるしく展開する。ロシア大統領の暗殺計画の後、アメリカ大統領の暗殺計画が発覚する。そのいずれにもアンジェリーナ・ジョリー演じるスーパーウーマン・ソルトが絡んでいる。いかにもアングロサクソンのパワフルな女性といったイメージの主役に日本人のオジサンは圧倒されてしまう。それでも息もつかせぬ展開に文句なしに楽しんだ。ただそれだけ・・・。
病院の待合室に着いた途端に診察室によばれた。担当の若い女医さんから先週受けたCT検査と今朝の血液検査の結果が告げられた。「血液検査は幾つかの項目で少し基準値を越えていますが、特に心配ありません」とここで一息入る。気になる間であった。「CT検査で肺の後ろに3mmほどの小さな影が幾つか薄く写っています。転移の可能性は非常に低いと思いますが経過観察は必要です」。やっぱり不安は的中した。ということで半年毎のCT検査を三ヶ月短縮して予約した。手術後順調に経過していた症状に初めて小さな不安がよぎった。
病院を出て、その足で梅田の旅行社に行き、スペインツアーの申し込み手続きを済ませた。昼食を済ませ最寄りのシネコンに行く。事前のネット予約はしていなかった。レディスデーで若い女性を中心にカウンター前は長い行列ができている。ようやく辿り着いた受付で、迷ったものの「ソルト」を選択した。
ロシアのスパイ容疑をかけられたソルトというCIA女性エージェントの逃亡物語である。逆転に次ぐ逆転のドラマがスピーディーに迫力あるサウンドとともにめまぐるしく展開する。ロシア大統領の暗殺計画の後、アメリカ大統領の暗殺計画が発覚する。そのいずれにもアンジェリーナ・ジョリー演じるスーパーウーマン・ソルトが絡んでいる。いかにもアングロサクソンのパワフルな女性といったイメージの主役に日本人のオジサンは圧倒されてしまう。それでも息もつかせぬ展開に文句なしに楽しんだ。ただそれだけ・・・。
大阪城の絶景を望む昼食 ― 2010年09月09日

2年半前に大阪府労働委員会労働者委員に就任して以来、出身企業労組の顧問を兼ねることになった。その結果、毎年この時期の労組定期大会にも出席する。10分程度の労働委員会での活動報告を行い引き続き顧問の委嘱承認を得るためだ。
今日はその定期大会の日だった。11時前に会場である森之宮近くの「KKRホテル大阪」に着いた。12階の昼食会場に案内された。会場北側には真正面に大阪城の絶景が望める。南の外濠に囲まれた石垣にそって大阪中心部では最も緑豊かなさくらの樹林が広がっている。その緑の上に白壁と青銅の屋根から成る天守閣が聳えている。その美しい光景に思わず息を呑んだ。お花見シーズンともなればこの絶好のビューポイントでもある会場は予約でいっぱいになるという。
来賓の皆さんたちと昼食を終え定期大会に臨む。130名ほどの代議員たちが出席する大会である。思いのほか活発な質疑があり、全議案が終了した時は予定時間を1時間近くオーバーしていた。その後、二人の顧問の報告がある。「個別労使紛争と合同労組」をテーマに時間を気にしながら報告した。
大会終了後、出席者は12階の懇親会場に移り、1時間足らずの立食パーティーに参加した。6時半からホテルのシャトルバスでJR森之宮駅前に移動し、労組の新任役員の会費制の歓迎懇親会に合流した。新旧メンバー13名の3時間ほどの賑やかな吞み会だった。久々の深酒のけだるさを身体に感じながら11時頃の遅い帰宅となった。
今日はその定期大会の日だった。11時前に会場である森之宮近くの「KKRホテル大阪」に着いた。12階の昼食会場に案内された。会場北側には真正面に大阪城の絶景が望める。南の外濠に囲まれた石垣にそって大阪中心部では最も緑豊かなさくらの樹林が広がっている。その緑の上に白壁と青銅の屋根から成る天守閣が聳えている。その美しい光景に思わず息を呑んだ。お花見シーズンともなればこの絶好のビューポイントでもある会場は予約でいっぱいになるという。
来賓の皆さんたちと昼食を終え定期大会に臨む。130名ほどの代議員たちが出席する大会である。思いのほか活発な質疑があり、全議案が終了した時は予定時間を1時間近くオーバーしていた。その後、二人の顧問の報告がある。「個別労使紛争と合同労組」をテーマに時間を気にしながら報告した。
大会終了後、出席者は12階の懇親会場に移り、1時間足らずの立食パーティーに参加した。6時半からホテルのシャトルバスでJR森之宮駅前に移動し、労組の新任役員の会費制の歓迎懇親会に合流した。新旧メンバー13名の3時間ほどの賑やかな吞み会だった。久々の深酒のけだるさを身体に感じながら11時頃の遅い帰宅となった。
話題の民生委員の高齢者実態調査の説明 ― 2010年09月10日
民生委員・児童委員の月一回の定例会があった。今月は年一回の高齢者実態調査に関する説明が中心議題だ。調査用紙やら実施マニュアル等の書類が各民生委員に配布され、市の担当者による説明があった。
書類の中に「所在不明者の対応について」と題した資料があった。全国的に100歳以上の高齢者の所在不明者の多発という状況を受け、市の方でも介護保険や医療保険の利用状況などで確認作業を行っているようだ。その上で今回の民生委員による調査では、特別な対応を求めるということはなく、従来通りの調査を要請されている。家族とのトラブル等を懸念した対応のようだ。連日のマスコミ報道で、今回ばかりは少し踏み込んだ対応が必要かと気負いこんでいたが、肩すかしの感である。
私の担当地区には100歳以上の方は1名いらっしゃるが、過去二度の調査で状況はほぼ把握している。200名近い65歳以上の高齢者への訪問調査である。いずれにしても今年は少し丁寧なやりとりを心掛けようと思う。
書類の中に「所在不明者の対応について」と題した資料があった。全国的に100歳以上の高齢者の所在不明者の多発という状況を受け、市の方でも介護保険や医療保険の利用状況などで確認作業を行っているようだ。その上で今回の民生委員による調査では、特別な対応を求めるということはなく、従来通りの調査を要請されている。家族とのトラブル等を懸念した対応のようだ。連日のマスコミ報道で、今回ばかりは少し踏み込んだ対応が必要かと気負いこんでいたが、肩すかしの感である。
私の担当地区には100歳以上の方は1名いらっしゃるが、過去二度の調査で状況はほぼ把握している。200名近い65歳以上の高齢者への訪問調査である。いずれにしても今年は少し丁寧なやりとりを心掛けようと思う。
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