復刻版日記⑪通勤電車バカヤロー物語「早朝の地下鉄車内をスーパーモデル風が闊歩」2009年11月20日

(1999年6月25日の日記より) 
 50を超えたオヤジの朝は早い。某月某日朝7時過ぎの御堂筋線の地下鉄車内。この時間帯ならゆっくり座れるというメリットも。目を閉じて束の間の安息を楽しもうとしたその時。若い女性を連想させるハイヒールのカン高い音が安息を突き破って近づいてくる。思わず見つめる視線の先に江角マキコもかくやと思わせる長身のスーパーモデル風が闊歩してくる。しかも超ミニ。朝からラッキーと待ち受ける。近づくにつれ幸運は落胆に、落胆はおぞましさに、とめまぐるしく変遷する。
 颯爽と通過するお嬢さん。頬から顎にかけての髭の剃り跡が生々しい。ゲゲッ! スーパーモデル風の正体はオカマだったのだ。おまけに超ミニには流行のスリットが深々と・・・。オェッ。朝からエライものを見てしまった。カノジョの通過に合わせて居合わせた乗客たちが息を呑み、空気が固まる。そしてカノジョは自信たっぷりの靴音を残しながら次の車両に消えた。
 「バカヤロー!束の間の安息を返せッ!」

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