今年も家族揃っての元旦風景に感謝2024年01月01日

 2024年の元旦の朝である。3時頃に目が覚めてベッドを離れた。リビングで朝食抜きの朝のルーティンを済ませてビデオで時間をつぶした。家族揃ってのおせちとお雑煮の元旦の朝食を欠かすわけにはいかない。6時前にウオーキングに出かけて7時半に戻ってきた。ちょうど玄関先に息子の車が停車し来訪直後の息子夫婦の姿が見えた。
 今年も我が家の元旦に息子夫婦と娘の家族が無事に顔を揃えてくれた。朝食の食卓に心ばかりのおせちの注文品と家内の玉子焼きなどの手料理が並んだ。新年の挨拶を皮切りに7人家族揃っての朝食が始まった。いつまで続くかわからない恒例の元旦風景を今年も迎えられたことに感謝するほかはない。

同人誌に掲載された二人の知人の作品(その1)2024年01月02日

 オヤジ会のメンバーで地区社協の役員でもある知人から冊子を贈呈された。知人が同人である「AMAZON」という同人誌である。522号と記されており相当年季のはいった同人誌にようだ。関東から関西に15人の同人の名簿も記載されている。東京と関西で開催される定例会では前号の作品についての合評も掲載され、しっかりした運営ぶりが窺える。本号には同じ住宅街在住のその知人ともうひとりの女性の知人の作品が掲載されている。
 知人の作品は「志貴皇子 巻二 親しき人たちの死」と題された小説である。主人公の志貴皇子は、天智天皇の第7皇子ではあるが皇位継承から距離を置き、文化人として人生を送った人物である。ただ自身の死後に第6男子・白壁王が光仁天皇として即位したことで、皇統が天武系から天智系に戻り、今に続く系譜となったことに寄与した。
 作者は飛鳥時代を舞台とした作品を相次いで発表している。何作かに目を通す機会があったが、緻密で正確な時代考証にもとづく時代背景や人物描写に優れた作品だった。作者はこの作品では志貴皇子というこの時代にあって独自の存在感のある人物を描きながら皇位継承をめぐる皇族たちの複雑な葛藤を浮かび上がらせる。天武天皇の皇后・鸕野皇后の実子・草壁皇子の皇位継承の執着とライバル大津皇子の排斥という展開がこの作品の主軸である。そのドラマが皇位継承と無縁の志貴皇子の目を通して冷静に語られる。鸕野皇后は大津皇子を謀反の疑いで自害に追いこんだもののその2年後に草壁皇子もまた没する。そのため自身が持統天皇として即位する。
 即位の8年後に都が藤原京に移り新たな時代を迎える。また物語終盤には天智帝の寵臣・藤原鎌足の息子が登場する。それはこの作品の続編に向けて志貴皇子をとりまく大きな変化でもあり、新たな物語を予感させている。

同人誌に掲載された二人の知人の作品(その2)2024年01月03日

 同人誌「AMAZON」に掲載されたもうひとりの知人女性の作品は「あじさゐ幻想」と題された短編小説である。
 27歳の女性の友人の紹介で出合った男性との交際の顛末を描いた物語である。私の読書体験からは距離のあるトーンの作品だった。それだけに作品の味わいを受止めるために丁寧な読込みが必要だった。
 主人公理子の交際相手Tに寄せる平坦な想いが、紫陽花と雨の風景に溶け込んで微妙に揺れ動く。絵画教室を営む作者の絵画風の描写が重なり合う。
 主人公のどこまでも噛み合わないTへの想いは、「何故かTは現在の理子の夫である」という作品のラストの一文で思いがけない展開を見せる。紫陽花を扱った大伴家持、石川啄木の歌や泉鏡花の俳句が効果的に挿入されている。とりわけ家持の歌は作品を読み終えた時にラストの顛末を暗示する伏線だったことに気づかされる。 
 坦々とした透明感のある静かな作品だった。

老夫婦二人の穏やかな生活に戻った2024年01月04日

 2日の朝に娘家族がUターンした後、ひとり我が家に残っていた長男も3日の昼過ぎに帰宅した。賑やかだった我が家のリビングに再び静寂が戻った。
 誰もが手をつけなかったおせち料理の不人気アイテムが夫婦二人の食卓に並んだ。玄関の土間いっぱいに占めていた履物がいつものように二人分の普段履きだけ寂しげに置かれている。リビングのテーブルに広げられていたお菓子の詰まった箱も片づけられた。
 テレビは元旦に発生した能登半島地震の災害情報を伝えている。被災地の過酷な現実に思いを馳せながら、あらためて夫婦二人の穏やかな生活に感謝した。

塩野七生著「ローマ人の物語16」2024年01月05日

 塩野七生著「ローマ人の物語16」を再読した。この巻は初代ローマ皇帝・アウグストゥスの43年に及ぶ統治の後期(48歳~77歳)の足跡とその死を辿ったものだ。
 アウグストゥスはカエサルによって早くから後継者に指名されカエサルの構想であった帝政ローマを実現し初代皇帝となった。それはローマ世界にパクス・ロマーナと呼ばれる平和と繁栄の礎をもたらした。
 カエサルにも匹敵する古代ローマの傑出した人物・アウグストゥスの晩年の後継者問題を巡る苦悩と血のこだわりの顛末がこの巻のテーマのように思える。カエサルにとってアウグストゥスは「姪の息子という遠い親戚」であり、血統へのこだわりは希薄である。カエサルは人物本位の後継者指名とそのための万全の環境を準備している。一方、アウグストゥスは余りにも強い血統へのこだわりが後継者問題を混乱させ、ひいては国家運営に障害をもたらしている。
 後継者問題というアウグストゥスの晩年の誤謬も、期待した孫たちの相次ぐ死亡で辛うじてカバーされることになる。21歳年下の配偶者の連れ子であるティベリュウスは当時のローマ国家で最も期待された望ましい人材だった。このティベリュウスへの後継者指名が、結果的にその後の帝政ローマの平和と繁栄をもたらすものとなった。

おばあちゃんの早朝ウオーキング2024年01月06日

 最近、早朝ウオーキングで気になる人物を見かけるようになった。かなり高齢の小太りの小柄なおばあちゃんである。出くわす場所はおおむね有馬川土手道の中国道と名来神社の間である。
 80代半ばにも思えるおばあちゃんの足取りはいかにも覚束ない。そのため歩みはかなり遅めである。更に体調と相談しながらしばしば一服している。思わず「なんでそれまでして歩くんだろう」と思ってしまう。
 今朝もおばあちゃんのけなげな頑張りを横目に追い抜いた。

スライドショーで始まった地区社協互礼会2024年01月07日

 今年初めての地区社協の役員会が開催された。新年第1回の役員会は30分で切り上げ、その後は会費制の会食互礼会に切替わるのが恒例である。互礼会には役員だけでなく事業部協力員の皆さんにも声かけしている。今回は4名の協力員さんの参加があり、総勢26名の互礼会だった。執行委員を中心にお弁当や飲物が配られて会食の準備が整った。
 会食の前に今回はぬくもりフェスタ上映のスライドショーを再上映した。フェスタ当日にイベント運営で忙しくて観ることができなかったという声を受けての対応だった。スライド自体もフェスタ当日の動画や地区社協の愛唱歌”社協の詩”を追加挿入した。15分程のスライドショーは社協役員でもある作詞・作曲者の”社協の詩”の歌声で締めくくられている。何回も追加手直したもので完成度の高いものに仕上がった。終了直後には期せずして視聴者から拍手があり、高評価の感想を窺わせた。
 30分ばかり会食して恒例の参加者の自己紹介を兼ねた近況報告になった。多くの方から地区社協に関わったいきさつが語られた。その中でしばしば私の声掛けで関わったと嘆き半分のエピソードが告げられた。
 最後に私から次のように締めくくりんp報告を述べた。
 「確かにここにおられる多くの方に声掛けさせて頂いたが、現役時代の経験から人を見る目にはいささか自信がある。その眼力の確かさは参加頂いた皆さんの社協での活動ぶりが証明している。フェスタの成功に見られるように社協の多彩な活動は、地域に役立つ活動をしてみたいと思う方にとってかけがえのない受け皿になっていると思う。そのような社協であり続けるためにも引き続き皆さんのご支援をお願いしたい。」
 1時間40分ばかりの互礼会が和やかな雰囲気のうちに終了した。

年賀状廃止3年後の顛末2024年01月08日

 今年の受け取った年賀状は7通だった。3年前の賀状で102名の知人に「来年から賀状を控える」旨お伝えした。その結果、一昨年のお正月に届けられた知人の賀状は38通となった。更に昨年は19通となっていた。
 我が家の年賀状廃止は3年を経てほぼ完了した。

地区社協の人と金の強化2024年01月09日

 新年に当たって代表を担っている地区社協の組織の棚卸しをしてみた。
 組織運営には「人、物(活動)、金(資金)、情報」の4つの資源が必要である。このうちボランティア組織である社協には「物(活動)」が何よりも優先される。この点については「ふれあい喫茶」という地域のつどい場、「敬老お祝訪問」「ふれあい交流会」という高齢者福祉、「ともだちつくろう」という子育て支援、「青い空」の障がい者支援、「福祉講座」「街頭募金・バザー・会員会費」等の募金活動、カーボランティアや家事支援のボランティアセンター活動等、多彩な活動を展開している。昨年11月の”ぬくもりフェスタ」は各事業部とボランティアセンターの活動の集大成ともいえる初めての「多世代交流イベント」だった。「物」については組織のキャパ(許容量)いっぱいの多様な活動が展開されている。
 「情報」についても広報紙の年6回の定期発行と全戸配布、ホームページ公開、ポスター掲示、各会議体のグループラインの活用等、充実した発信力を備えている。
 課題は充実した「活動」と「情報」を支えるだけの「人」と「金」についての懸念である。
 「人」については役員、事業部協力員、登録ボランティア合わせて100名近いスタッフに支えられている。とりわけ数名の派遣役員を除いて殆どのスタッフが専任であることは他の地区社協にない強みだろう。問題はスタッフの高齢化と固定化である。また近年の活動拡大に伴う絶対数不足も見過ごせない。新たな人材確保で、こうした点の解消が迫られている。
 「金」についても活動拡大に伴う支出増で、単年度の経常収支は約25万円不足している。繰越金を充当して補っているのが現状である。地区社協の収入には市社協の助成金と地域の皆さんによる地区社協活動への資金支援である「会員会費」がある。地区社協の自主財源である会員会費の本格的な募金活動が迫られている。
 地区社協の多彩な活動は、地域の多様な層への支援というだけでなく、地域に役立つ活動をしてみたいと思う方にとって、かけがえのない受け皿になっている。そのような社協であり続けるためにも「人材確保」と「会員会費拡大」にあらためて本腰を入れて取組む年としたい。次期総会に向けた重点課題でもある。

幼なじみとの交遊の再開2024年01月10日

 先月、久々に封書を受取った。幼稚園、小学校、中学校と10年ばかり多くの時間を共有した幼なじみからの便りだった。双子だった私たち兄弟との3人の共通の思いでも多い。
 便りには彼自身と私たちとも面識のあった彼の二人のお姉さんの消息も伝えられていた。併せて私のブログ情報で得られたと思える私たち兄弟の近況に対する気遣いがしたためられていた。
 4年前の中学同窓会の開催前に私たち三人と同級の女性おひとりを加えて4人で会う機会があった。女性は当時既に車いす生活を送っていた弟と中学時代に昵懇だった沖縄在住の方で、同窓会参加が叶わなかった弟のセッティングである。弟の住いの最寄り駅近くの喫茶店での懇談だった。友人と私は弟の彼女との再会の介添え役を担ったと言えなくもない。兄である私は別にしても友人には過大な役回りだったとも思えた。友人の優しさと私たち兄弟との関係への気遣いが有難かった。
 元旦にその友人から年賀メールを頂いた。返信メールで、「できればふたり一緒に弟宅を見舞えれば」としたためた。正月空けの治療中の病状検査の結果を待って連絡するとのことだった。先日「10日以降いつでもOK」との連絡があり、弟の奥さんとも調整し、弟宅の訪問が確定した。
 三人の幼なじみの交遊が60年余りを経て再開する。歳を取れば取るほど幼ない頃の思い出がひとしお懐かしくなるものだ。