コロナ感染爆発下の五輪2021年07月29日

 今朝の朝刊に目を通した時、奇異な印象を抱いた。体操男子個人総合で橋本選手の「金」がトップ記事を飾り、競泳女子200mメドレーで大橋選手の2冠、柔道女子の新井選手の「金」の報道が、紙面右を占めている。紙面左には「全国感染最多9582人」の大見出しで全国と東京の感染者数の推移のグラフをつけて”感染爆発”の状況が生々しく報道されている。
 テレビをつけると東京五輪の日本人選手の金メダルラッシュの活躍ぶりが相次ぎ、東京の盛り場のスポーツ系バーでの日本人選手の活躍ぶりを喜ぶジョッキ片手の酔客の盛り上がりを伝えている。五輪関連の放送直後には、コロナ感染の危機的な状況が報道され、医療関係の専門家の行動自粛を訴える深刻な表情がアップされる。
 私が抱いた”奇異な印象”の正体は、コロナ感染爆発下の東京五輪の盛り上がりという相反する事象が同居する今の日本の実態だった。もちろん日本人選手たちの活躍ぶりを伝える報道に喝采している。その一方で五輪の盛り上がりが深刻なコロナ禍に拍車をかける要因となっていることの懸念は拭えない。
 多くの国民に共通する東京五輪を手放しで応援できないジレンマを否定できない”コロナ感染爆発下の五輪”の風景である。

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