２年前に入れ歯を新調しその後の経過観察で定期的にかかりつけの歯科クリニックを訪ねている。今朝も朝一番に１０カ月ぶりにそのクリニックを訪ねた。
　診察時間１５分前の待合室に他の患者の姿はない。持参の文庫本を読んでいると５０代とおぼしき女性の２番目の来訪者が姿を見せた。２つあるソファーの空いている方に席を取るものと思っていたら、軽く会釈をしてためらうことなく私の横に着席された。
　そして会釈を返した私に突然声を掛けられた。「〇〇さんですね。いつも地域のお世話をして頂いてる様子を拝見しています」とのこと。マスク姿の女性に面識はない。続けて「コープの退店した後はどうなるのか、ご存じですか？」という言葉が続いた。
　私が知っている情報を伝えながらコープの話題でしばらく雑談した。コープの退店がよほど残念な様子が窺えた。そのために社協広報紙等目にする私に思い余って声を掛けたという事なのだろう。民生委員で訪ねた方かと思い「１丁目の方ですか？」と訊ねると「いえ、４丁目なんです」と返された。
　日常的には全くつながりのない方から突然話しかけられたことは、驚きと共にある種の達成感をもたらした。永い地域活動への関りが地域でそれなりに認知されたこととも言える。
　診察時間が始まり診察室に入った。