危険防止モニター2007年08月25日

 神戸ポートアイランドでの業務の帰途、三宮の大型書店「ジュンクドー」に立ち寄った。個人HP「にしのみや山口風土記」の執筆参考資料に「兵庫県の歴史」という書籍を必要としていた。センター街沿いの高層ビルの2-5階に店舗がある。目当ての書籍は5階にあった。
 買物を終えエレベーターを待っていた。上層階から降りてきたエレベーターのドアが開き、操作ボタン前で若い女性が目で搭乗を促していた。乗り込んだ後、その女性の「夏真っ只中の装い」に、あらためて狭いエレベーターの中が女性にとって危険なゾーンであることを思い知らされた。
 ふと気がついた。操作ボタンと反対側に立っていた私の目の前に小型のモニターディスプレイがあることに。モニターに映されたオヤジの後姿と女性の横顔が目に入った。一瞬の戸惑いの後、それが私とくだんの女性であることを理解した。振り向いて見上げると天井隅にカメラが設置されている。
 私の危惧を先刻承知したかのような「危険防止モニター」だった。恐らくこの映像はビルの警備室でモニタリングされ録画されているのだろう。このモニターは搭乗者の不埒な行為を牽制し、事件発生時の証拠データを提供する機能を果たしている。
 それにしてもなんという我が後頭部の薄さだろう。カメラの焦点は見事に私の後頭部に合わされていた。日常生活で自分自身の後頭部を眺める機会は皆無である。この危険防止モニターは、はからずも私の頭髪の危険性をも教えてくれたのだ。