公民館講座「山口町の里山自然学習」2009年11月07日

 山口町の公民館講座「里山の自然学習」に参加した。丸山山頂の稲荷神社奥社に向う東側参道を登りながら、途上の草木の名前を学ぶという野外講座だった。
 午後1時に丸山山麓の稲荷神社本社に総勢29名が集合した。参加者の多くがリタイヤ後の60台以降の年配の男女である。公民館活動推進員による講座ガイドの後、講師紹介がある。「ひょうご森のインストラクター」の大塚さんという私と同年輩とおぼしき方だ。
 境内を出て早速、アカマツを教えられる。推進員の一人が名前を記録しもう一人がその名前をガムテープにマジックで記載し幹に貼りつける。続いてアカマツに絡むようにヤマハゼが立っている。講師がそれぞれの木の特徴や用途などの解説を付け加える。参加者の中からは気になる樹を見つけては質問の声があがる。講師もそのつど丁寧に説明し、曖昧な場合は持参の検索図鑑で調べた上で回答するという懇切さだった。草木の知識は全くの素人である。コナラ、クロモジ、ヒイラギ、ガンピ、シキミ、ヤマザクラ、ヤマモモ、サカキ、ケヤキといった知った名前の樹の現物をあらためて確認する。コシカブラ、ソヨブ、マルバアオダモ、テイカカズラ、ムラサキシキブ等々、初めて知った草木の方が圧倒的に多い。ムラサキシキブの鮮やかな紫の実は感動的ですらある。途中で講師から「ここはガンピが多いところですネ」という感想が漏れた。言わずと知れた紙漉きの原料である。江戸時代には山口でも紙漉きが盛んだった。その背景のひとつをはからずも知ることになった。
 山頂近くでは金仙寺湖畔の桜並木の見事な紅葉に目を見張った。通常なら20分もあれば登頂できるコースである。山頂の稲荷神社奥社の境内に着いたのは3時ちょうどと約2時間を費やしたことになる。それだけ参加者の質問が多く、興味が深かったともいえる。60本ほどの草木の名前を確認しテープを記した。推進員の方がリュックに背負って持参してもらったお茶のペットボトルがことのほか美味しかった。公民館活動推進員という地域ボランティアの活動に初めて間近に触れた。3時半に一旦解散し別ルートで下山した。晩秋とはいえ汗が滲むほどの小春日和の楽しい半日を過ごした。

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