コープこうべの電力小売事業着手2017年01月14日

 先日、コープ委員会に出席した。議題の中でコープこうべが始めた電力小売り事業に関心を持った。
 配布された4月スタートの「コープでんき」の案内チラシの①おトク「料金がお得に」②こだわり「みらい想いの電源を選びました」③あんしん「手続きは簡単!」の三つのポイントの説明があった。②の「みらい想いの電源を選びました」については、「太陽光やバイオマス発電の再生可能エネルギー(30%)と天然ガス(70%)の電気を届けます」という説明である。
 コープが電力小売り事業に参入すると聞いて一瞬「エッ」と思ったが、すぐに「ナルホド」と納得した。原発に依存しない電力の提供はいかにもコープだからできるコープらしい事業だろう。原発に依存した電力使用には多くの電力消費者は抵抗がある筈だ。ところが現実には他に選択肢がないため原発電源も含めた電力使用に甘んじている。そんな時に原発に依存しない電力が手軽にリーズナブルに販売されれば有力な選択肢となる。
 「原発No」は国民の多数派である。にもかかわらずその意思を表明できる機会や手段は限られている。消費電力の選択という形でその想いが表明できれば多くの消費者の潜在的ニーズを掘り起こすことになる。とはいえコープのアナウンスの仕方には疑問を抱いた。アピールポイントは②の電源のこだわりが第一であるべきだ。その上で「原発に依存しない電力」という商品特性を強く打ち出すべきだ。チラシには「原発」の文字はどこにもなく、どこか及び腰である。新規参入する電力業界での様々な事情や思惑や配慮があるのかもしれない。それでもやっぱり気になる点だった。