BSプレミアム「英雄たちの選択・観応の擾乱」2017年11月10日

 NHKのBSプレミアム「英雄たちの選択・室町幕府ミステリー 観応の擾乱 史上最大の兄弟げんか!」を観た。室町幕府成立間もない頃の初代将軍・足利尊氏とその弟・直義の骨肉の争いである観応の擾乱のドキュメンタリーである。歴史的にはさほど注目されていないこの騒乱を二人のそれぞれの内面に分け入りながらそれぞれの重大な選択の過程と結果をコンパクトにまとめていた。
 印象的だったのは番組終盤で提示された「正しいこと」と「分かりやすいこと」の歴史的な意味合いとその結果についてのコメントだ。「正しいこと」よりも「分かりやすいこと」がしばしば勝利することは歴史が示している。正しいことにこだわった善意の人・直義は最終的に分かりやすい行動パターンで大衆を引き付けた尊氏に敗れ去った。
 教訓とすべきは「正しいか」「分かりやすいか」の二者択一ではない。「正しいことをいかに分かりやすく伝えるか」ということなのだろう。

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