出合い頭の遭遇2010年10月25日

 朝9時45分、国勢調査の調査書類受け渡しの会場である山口センターに着いた。4階エレベーターのドアが開いた。ドアの向うに思いがけない人の顔があった。一瞬の驚きの後、すかさず声をかけた。「お久しぶり!お元気ですか?」。同様に驚いた風な顔から返された。「おかげさまで元気にやってます」。そして閉まりかけようとするエレベーターの中の人になった。それだけのことだった。
 あるボランティア組織の幹部だった人だ。5か月前まで会議や挨拶運動の小学校校門前で頻繁に顔を合わせていた。最後の二三ヶ月は組織の運営を巡る立場の違いから、組織を二分する論争を繰り広げた相手方の中心人物だった人だ。袂を分かって、会うことがなくなって久しい。時折り遠くから姿を見かけたことはあっても面と向かい合ったのは初めてだ。恐らく私同様に今回の国勢調査の調査員を引き受け、書類受け渡しを終えたばかりだったのだろう。5か月という時の流れが、驚きとともに懐かしささえももたらした。バツの悪さを越えて、そんな感情を抱かせてくれた「出合い頭の遭遇」に感謝した。