富士山11景大周遊(初日)2014年09月17日

 朝7時半に乗車したクラブツーリズム手配のバスが神戸電鉄岡場駅前を出発した。三田駅前で合流者を乗せ総勢36名が一路、富士山をめざし東に向かった。途中3か所のSAで小休憩し、浜名湖SAで積み込まれた「富士山弁当」を車中で味わった。これが品数豊富な味わい深いお弁当で持参の缶ビール片手に至福のひと時を過ごした。
 最初の富士山展望スポットの東名高速SAの「富士川楽座」には、13時15分に到着した。 4階の展望フロアから富士を望んだ。富士川向い側の岩本山の上に聳えている筈の富士山は厚い雲に覆われて見事に見えない。フロアの一角に同じアングルから撮った冬場の青空の写真が掲示されていた。そちらを撮影して並べ比べた。
 東名を降り、北上して富士山西側の朝霧高原に着いた。ここでは曇り空ながら富士の頂きの雲が晴れ、何とか今回初めての富士をみた。連休最終日の公園併設の動物ふれあい広場が子供連れの家族客で賑わっていた。
 さらに北上して富士山の北側を東西に点在する富士五湖めぐりが始まった。最初の湖は西端の本栖湖である。相変わらずの曇り空ながらちょっとした風向きで束の間の富士の全景が登場した。晴れていれば湖面に逆さ富士が浮き上がるスポットのようだが曇り空では望むべくもない。
 すぐ隣には最も小さな精進湖(しょうじこ)がある。湖と富士の間を緑の樹海が広がる絶景スポットである。ここでも山裾を雲が舞うものの見事な頂きを展望できる幸運に恵まれた。
 少し離れた東側に西湖がある。この湖も富士との間を樹海が横たわり見応えのある風景だ。ただ残念ながら富士の東側半分を雲が覆いその絶景は半減していた。唯一湖手前の野原に咲き乱れる鮮やかなピンクのコスモスが印象的だった。
 さらに東に向かい街並みの続く河口湖町に着いた。5時前の暮れなずむ河口湖の桟橋から遊覧船に乗船した。湖上から富士の雄姿を展望するという願いは無残に砕かれた。立ち込める雲はどこまでも低く雄姿はどこにもない。河口湖大橋をくぐった先でUターンする10分ほどの遊覧だった。
 湖畔のペンション風の宿「ロイヤルホテル河口湖」には17時15分に到着した。リーズナブル料金のパックツアーでは豪華ホテルは望むべくもない。それなりのお部屋で身支度を整えて散歩に出かけた。湖畔の散策路を湖畔に沿って30分ばかり歩いた後、豚シャブの夕食を生ビールを傾けながら味わった。ペンション風ホテルながら河口湖温泉の源泉を引いた自慢の露天風呂がある。中国人観光客ご同伴でゆったり浸かった。部屋に帰って家内から「中国のオバサンたちが浴衣のまま浴室に闖入して驚かされた」という話を聞かされた。9時過ぎには旅の疲れも手伝ってあっという間に眠りに落ちた。