散歩道で行き交う人々2006年10月19日

 休日の朝6時30分、例によって有馬川遊歩道のウォーキングに出かける。平日の早朝にもかかわらず、多くの人たちと行きかう。
 ずっと以前から見かけているウォーキングおばさんが、両腕をふりながら早足で近づいてきた。いつの頃からか目礼を交わし合うのが暗黙の了解となっている。
 愛犬との散歩を楽しんでいるかのような老夫婦が、柴犬を挟んでゆっくりとした足取りでやってきた。「おはようございます」と声をかけると、恐縮したようなトーンの笑顔の挨拶が各々から発せられた。
 揃いのスポーツウェアに身を包んだ、いかにも仲良しコンビといった中年のおばさん二人組みが、ウォーキングとおしゃべりの両方に夢中になりながらやってきた。私の朝の挨拶に少し慌てた口調で返事が返ってきた。
 リタイヤ直後といった年恰好のおじさんが、大型犬に引っ張っぱられるように向ってきた。狭くなった歩道でのすれ違いに、少し不安に思っている間に距離が縮まった。おじさんはロープを引き締め犬を手繰り寄せ道幅を広げてくれた。すれ違った時、言葉をかけた。おじさんの気難しそうな表情が一瞬こわばったようだが、返事はなかった。散歩道デビュー間もないのおじさんの不慣れな場面での戸惑いと受止めた。
 背広姿の出勤途上の若者が足早にやってきた。私の挨拶に、思いがけないことに出くわしたかのような驚きの表情を浮べ、それでも「アッ!おはようございますッ」と元気な声を返してくれた。好青年である。
 散歩道で行き交う人々との様々な交わりがあった。楽しい1日の始まりだった。