佐賀の旅⑥舞台様式の彩り豊かな祐徳稲荷神社2023年06月05日

 二日目の2番目の訪問スポットは大河内山の南東20kmばかり行った有明海に近い位置にあった。大鳥居を通過して間もなく車窓から朱塗りの舞台のある壮大な社が見えた。日本三大稲荷神社のひとつで、九州では太宰府天満宮に次ぐ300万人の年間参拝客を集める祐徳稲荷神社である。
 バスを降りると目の前に幾つもの社や関係施設が並び建つ広大な光景が現れた。参道入口の朱色の太鼓橋を渡ると右手に一般参拝客用の参道が伸びており、浅草の門前仲町風の商店街が軒を連ねている。
 二階建ての屋根のある堂々たる楼門をくぐると広い境内を取り囲むように本殿、神楽殿、参集殿が建ち並ぶ。坂道を辿って舞台の上に建つ拝殿に向かう。日光東照宮を思わせる鮮やかな色彩の拝殿で参拝し、拝殿横の稲荷神社ならではの鳥居が立ち並ぶ参道を進み奥の院に向かった。奥の院のゴールが見えない懸念もあり途中の末社前で折り返した。拝殿からの下り階段の途中で見上げると舞台を支える見事な柱組の迫力ある光景が迫っていた。
 伏見稲荷大社の壮大さに迫る稲荷神社の迫力と華やかさに圧倒された。ただ建造物の多くがコンクリートで構成されていることに多少の違和感があった。名前すら知らなかったこの稲荷神社を通して旅が教えてくれる非日常の世界を噛み締めた。