ジェフリー・アーチャー著「十二枚のだまし絵」 ― 2013年10月08日
ジェフリー・アーチャー著「十二枚のだまし絵」を読んだ。2カ月ほど前にブックオフでまとめ買いした文庫本の1冊である。40歳前後の頃、外国人作家の小説に夢中になった時期がある。とりわけジェフリー・アーチャーは、最も好きな作家だった。処女作「百万ドルを取り返せ!」や代表作「ケインとアベル」「ロスノフスキ家の娘」など10数作品をたっぷり愛読した。
ジェフリー・アーチャーは、1940年生まれのイギリスの存名中の作家である。投資に失敗して全財産を失くしたり、上院議員や下院議員を務め、スキャンダルにまみれて議員辞職したり、偽証罪で実刑判決を受け服役したりといった波乱万丈の人生である。そんな彼は自身の波乱万丈を素材として巧みに掬い取りながら見事な作品に仕上げてしまう。良くも悪くも才能豊かな傑物である。
「十二枚のだまし絵」は彼の数少ない短編集のひとつである。12の長短織り交ぜた短編が収録されている。面白かったのは、巻頭の「試行錯誤」と巻末の「焼き加減はお好みで・・・」の短編とはいえ長編に近い二作品だった。
「試行錯誤」はビジネス小説の装いのサスペンス物語である。欧米人独特のウィットの効いた文体で描かれた物語性に富んだ作品である。「焼き加減はお好みで・・・」は、前半のこれまたユーモアに満ちたばかばかしいナンパ物語と、後半の辛口の結末から甘口の結末まで四通りの結末が用意された奇想天外な作品である。
12の作品それぞれにきらりと光るものは感じられたが、この作家のエンタテインメント豊かな長編の面白さからは程遠い。やっぱり長編にこそこの作家の真骨頂があるのだろう。
ジェフリー・アーチャーは、1940年生まれのイギリスの存名中の作家である。投資に失敗して全財産を失くしたり、上院議員や下院議員を務め、スキャンダルにまみれて議員辞職したり、偽証罪で実刑判決を受け服役したりといった波乱万丈の人生である。そんな彼は自身の波乱万丈を素材として巧みに掬い取りながら見事な作品に仕上げてしまう。良くも悪くも才能豊かな傑物である。
「十二枚のだまし絵」は彼の数少ない短編集のひとつである。12の長短織り交ぜた短編が収録されている。面白かったのは、巻頭の「試行錯誤」と巻末の「焼き加減はお好みで・・・」の短編とはいえ長編に近い二作品だった。
「試行錯誤」はビジネス小説の装いのサスペンス物語である。欧米人独特のウィットの効いた文体で描かれた物語性に富んだ作品である。「焼き加減はお好みで・・・」は、前半のこれまたユーモアに満ちたばかばかしいナンパ物語と、後半の辛口の結末から甘口の結末まで四通りの結末が用意された奇想天外な作品である。
12の作品それぞれにきらりと光るものは感じられたが、この作家のエンタテインメント豊かな長編の面白さからは程遠い。やっぱり長編にこそこの作家の真骨頂があるのだろう。

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