秋咲き異端児の生命力2013年10月28日

 四日前に有馬川堤のさくら並木に2輪の秋咲きの花弁を見つけた。その後、そのさくらが気になりながら、豪雨で散歩を断念したり別コースを歩いたりして確認できなかった。秋晴れの今日、ようやくその場所を訪ねた。
 あれから四日も経っている。豪雨や台風を間に挟んでいる。散りやすいさくらのことだ。恐らく散ってしまっているに違いない。そんな懸念を抱きながら向かっていた。
 杞憂だった。秋咲きの異端児は宿命をものともしない強い生命力を宿しているのだろうか。新たな仲間1輪を加えて青空の下でくっきり浮かんでいた。今日は30倍ズームのデジカメ持参である。青空と薄いピンクの花弁をぼかしを入れて見事に捉えられていた。
 道すがらご近所の同年輩の道友のご婦人と出会った。挨拶もそこそこに「さくら、見ました?」と弾んだ声を掛けられた。秋さくらの発見がよほどうれしかったようだ。「もちろん。やっぱり見ましたか。びっくりですね」と返した。現役を退いた者同士の散歩道でのちょっと嬉しい風景に心踊らされる心情を共有していた。