老後の夫婦の離れ離れの施設暮らし2008年07月04日

 二ヶ月ぶりに夫婦で家内の両親を見舞った。義母は外反母趾が悪化し、手術後車椅子生活を余儀なくされた。数年前から岡山市郊外の特別養護老人ホームに入居している。80代後半まで元気だった義父は、90を越えた頃から急速に認知症の症状が顕著になった。家族介護の限界を超えるようになり、今年5月にようやく岡山県中央部の町の介護老人施設に入居できた。
 自宅から山陽自動車道経由で10時過ぎに義父の入居する施設に到着した。折りしも玄関前では義父が車椅子のまま施設の車に乗せられようとしていた。ヘルパーさんから「朝から発熱し近くの病院に向うので、一緒にどうぞ」と聞き、後を追った。病院での血液検査やレントゲン、CTの検査結果で、更に入院による検査が必要となった。病室に入院を見届け病院を後にした。この間、義父は意識はしっかりしているもの会話の不自由さは覆いがたく見舞の言葉も意を尽くせない。
 家内の兄の待つ実家に向った。入院の経過を伝え、その手続きに病院に向うという彼に後事を託す。引続き義母の入居する施設に向う。個室で眠っていた義母は娘に起こされてベッドに腰かけた。2ヶ月ぶりの見舞いだったが、先ほどの義父の衰弱ぶりの後ではその元気さに驚かされる。聞き取りにくい話しながら自分の意思を伝えようという意欲は伝わる。義父の入院を伝えると一瞬悲しげな表情が浮ぶ。義父より遥かに永い入院生活ながらその体力や精神力は今尚義父を超えている。1時間半ばかり滞在し別れを告げた。
 帰路の車中で老後の夫婦の離れ離れの施設暮らしの哀しさを語り合った。それぞれの発病の経過の違いが老夫婦の別居を余儀なくさせている。それは老人施設への入居の困難さを考えれば今後とも避けがたい一般的な事例でもある。今や病を得た夫婦が晩年を一緒に暮らすのは望むべくもない時代と覚悟すべきか。