早朝の交通事故現場2010年04月22日

 朝6時半、雨の中をこうもり傘片手に散歩に出かけた。国道176号線の歩道を三田方向に向かっていた。西宮市と神戸市北区の境界を越えた辺りで、突然行く手に赤いランプの点滅が目に飛び込んできた。近づくにつれ点滅ランプが増え、ものものしい雰囲気が漂ってきた。発生直後の交通事故に違いない。
 3台のパトカーが停車し数人の警察官が事故処理にあたっている。フロントを大破した白い小型ワゴン車が歩道に乗り上げている。単独事故だった。救急車で運ばれたのだろうか、ドライバーの姿はない。歩道を2mほど下の田圃からガードしている鉄製フェンスが無残に突き破られ、その先端は田圃の上にぶら下がっている。田圃では二人の警察官が跳ね跳んだウインドーなどの位置を現場検証している。生々しい事故現場だった。
 それにしてもこの地点は交通事故の頻発する場所だ。散歩途中でこれまで少なくとも3度ばかり事故の痕跡を目撃した。ゆるい左カーブながら見晴らしは良好だ。なぜ事故が頻発するのか理解に苦しむ場所だ。事故を呼び寄せる物理的な、あるいは心理的な何らかの環境構造があるのだろうか。
 国道を折り返し、旧街道に入ったところで、犬と散歩中の知人と出会った。その近くに住む年配の女性だ。田圃越しに事故現場を見ながら立ち話をした。彼女の話では、「あの場所で頻発する事故ですでに死者も出ている。近所では『何かにとりつかれた魔の場所』と噂されている」という。事故を呼び寄せる正体が死者の霊などとは思いたくないが・・・。