宮水学園・塩瀬地域オ-プンカレッジ2010年07月22日

 午後、うだるような暑さの中をバスでJR西宮名塩駅前の塩瀬センターに向かった。センター3階の塩瀬公民館講堂で開催される「宮水学園・北部地域オープンカレッジ」に出席するためだ。
 宮水学園とは、シニア世代を対象とした西宮市の生涯学習大学のことだ。従来、市の中心部で開催されていたが、今回、塩瀬や山口など北部地域での開設にむけてその模擬講座の開講となったようだ。
 講師は、私のHP「にしのみや山口風土記」でもしばしば引用させてもらっている「町名の話---西宮の歴史と文化---」の著者で西宮文化協会理事の山下忠男さんである。3ヵ月ほど前に山口町郷土資料館でお会いし懇談させて頂いた方だ。 http://ahidaka.asablo.jp/blog/2010/04/07/
 開演15分前の2時に会場に入ると、100名定員の会場は既にほぼ満席だった。学園理事長の市長に代わって副市長の挨拶があり、講座が始まった。テーマは「街道・宿場--小浜・生瀬・名塩を中心に--」ということだ。16ページに渡る詳細な資料を頂いた。「西宮は昔は『みちのみや』と呼ばれるほど街道が発達した町だった」という言葉を皮切りに、古代律令制以来、街道は国の統一とともに発達したこと、駅制が整備され、五畿七道が制定されたことなどの興味深い話が展開される。中世以降は公設の駅制に代わり、私設の宿場が発展した。
 ここから話は宿駅として発展した「小浜宿」や「生瀬宿」に繋がっていく。生瀬宿については、実際に散策をして私のHPでも「生瀬の街道」としてとりあげており、親しみのある話だった。http://www.asahi-net.or.jp/~lu1a-hdk/yamaguti-tonari.hudoki-kaidou-namaze.htm 興味深かったのはまだ行ったことのない「小浜宿」だ。小浜御坊・毫攝寺(ごうしょうじ)を中心に寺内町として発展したとのこと。道幅が狭く観光バスが入らないため昔の風情が色濃く残されているという。ぜひ行ってみたいと思った。
 1時間20分ほどの講座が終わった。5日後には今度は山口ホールで同じ講師によるオープンカレッジが開講される。こちらも既に受講申し込みを済ませている。5日前に公民館講座「第二回・山口風土記」を終えたばかりだ。地域の方に伝えながら、自身でも身近に学べる環境が整えられることにあらためて感謝した。