3D映画「ジョン・カーター」DVD版2013年01月04日

 大晦日にレンタルしていた3D映画「ジョン・カーター」DVD版をようやく観た。我が家に3D機能付き46インチ液晶テレビがやってきて初めて迎える正月である。息子夫婦や娘夫婦の自宅には3D機能付きテレビはない。一緒に観ようとレンタルしたが、映画館用3Dメガネではテレビ映像の3D化は無理と分かりあえなく断念した。子どもたちがUターンした後の今日、ひとりでようやく鑑賞したという顛末である。
 昨年春の封切りで夏にはレンタルが開始された作品である。3D映画としては最新作に近いだけに映像技術は素晴らしいものだった。劇場で初めて3D映画アバターを観てその奥行きの深さに感動したものだ。この作品の3D映像もそれに勝るとも劣らない。
 この作品に多くのプレビューが辛口であるように内容はイマイチだった。アメリカの南北戦争の英雄ジョン・カーターが未知の惑星バルスームに迷い込んでしまう。高度な文明をもつこの惑星ではヘリウム王国、ソダンガ王国、サーク族が三つ巴の闘いを繰り広げている。全宇宙の支配を目論むマタイ・シャンに操られたソガンダ王国の王子によって滅亡の危機に瀕したヘリウム王国を、ジョン・カーターが王女デジャー・ソリスとサーク族の王とともに闘い滅亡から救うというのが大まかなストーリーである。
 地球人が未知の惑星に降り立ってそこのネイティブたちと心を通わせたり闘いを繰り広げるストーリーや、異様なメイクのサーク族の登場などはアバターにも共通するものだ。ただこの作品にはアバターにあったテーマ性が感じられない。単なるアクションファンタジーに終始している。その上、筋立てが複雑すぎてファンタジーとしても素直に楽しめない。2時間余りの巨費を投じた大作ながら、観客の心を打つものはない作品という他はない。