振り向けば花ちゃんがいた2016年02月24日

 家内も娘も外出した午前中の1時間ばかり、ひとりで花ちゃんの面倒をみることになった。地域活動の担当分野のデスクワークも溜まっていた。それをこなしながら花ちゃんにも目配りが必要だ。
 リビングの窓際の大きなデスクの後ろに花ちゃん用のベビーラックを運んだ。デスクワークをしながら時々振り向いて花ちゃんのご機嫌を伺う。3カ月を過ぎた花ちゃんは自我が芽生えている。そうそう大人たちの言いなりにはなってくれない。同じ姿勢を30分も続ければさすがにむずかり始める。「いつまでほっとくんやっ!」とでも言わんばかりに「ア~ヴ~」と雄叫びをあげる。慌てて抱っこしてあやしながらご機嫌をとる。
 膝の上に立ッチさせてあやしていた時だ。花ちゃんの目の前で突然くしゃみが出た。抑制のない大声で「ハックショ~ン!」とやってしまった。瞬間的に花ちゃんは全身をビクンと震わせて固まった。そしてびっくりポンのまなざしをじいちゃんに向けた。ヤバイ!泣きだすかと思いきやキョトンとした顔つきのまま見つめ続けている。愛いやつである。
 落ち着いた頃に再びデスク後のラックに乗せて、デスクワークの続きを始めた。時おり花ちゃんの「あ~う~」の呟きが聞こえる。振り向けば花ちゃんがいた。