コロナ離婚の深刻さ2020年06月01日

 誰もがコロナ対策で外出自粛が求められ、巣ごもり生活を余儀なくされている。その結果、感染を免れたとしてもそれ以上に深刻な危機を迎える家庭もある。
 現役世代はテレワークで夫婦が長期間一緒に在宅生活を過ごすというかつて経験しなかった事態に遭遇する。子育て世代はこれに休園・休校中の子どもたちが加わるのだからこれはもう一家の非常事態宣言ものである。とりわけ主婦に襲いかかる過重な負担とストレスは想像を絶するものがあるに違いない。
 リタイヤ世代は既にこれに近い事態を通過し一定の免疫がある。亭主のリタイヤを迎えた主婦たちは突然我が家に忽然と日がな一日過ごし始めた嵩高い存在と向き合い、それなりの折り合いをつけてきた。亭主もまた新婚以来40年ぶりに向き合うことになった嫁の等身大の姿に狼狽し打ちのめされ耐えることを学び何とか我が家での過ごし方を身につけた。巣ごもり生活は日常生活の延長線みたいなものだ。
 これに対し現役世代は全く免疫がない。ただただ素顔の連れ合いの生の実態に驚愕し反発し感情的に振る舞ってしまう。在宅生活では家事・子育ては夫婦の共同作業であるということを働き盛りの夫は理解しがたい。そのことが一層妻の苛立ちを招き夫への不信と憎悪を募らせる。こどもの我が儘ぶりに感情的に当たる夫の振舞いが不信に輪をかける。こうした妻の反発に夫がDVやモラハラで応じるに及んで一気に夫婦は離婚の危機を迎える。
 コロナ離婚である。それはリタイヤ前後に訪れる熟年離婚よりもはるかに深刻である。子どもを巻き込むだけにそのダメージも大きい。危機回避はひとえに夫の側の理解と冷静さに委ねられている。

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