墓参帰りに亀山本徳寺を訪ねた2022年08月12日

 名古山墓参の帰路、実家近くのお肉屋さんに立ち寄った。家内がコロッケを調達する間に、徒歩2分ばかりの所にある亀山本徳寺を訪ねた。
 亀山御坊とも呼ば、私にはゆかりが深く懐かしい思い出の寺院である。生前の父親が長く役僧として勤め、母親もまた本徳寺婦人会の会長を務めていた。そんな縁もあって私たち兄弟も幼児の頃から遊び場のひとつとしてしばしば訪れていたし、法要のお稚児さんとしても参加していた。今も約30棟の建物が甍を構える大伽藍である。本堂、書院、庫裡、経堂、大門は県の文化財に指定されている。加えて蓮如堂は、国の登録指定文化財となっている。
 飾磨街道から西に向って広い参道がある。左右には末寺が並び今も寺町の風情が残る。正面には堂々たる構えの大門がある。大門をくぐると巨大な伽藍の本堂と左右に連なる蓮如堂と書院が一望できる。
 大門の左手前には茶所があり、ここには幼い頃にかわいがってもらった長老夫妻が住んでおられた。茶所の前には経堂がありその裏手の古い池にはガマガエルが生息していた。蓮如堂、本堂とめぐり書院前に進んだ。書院の向かいには城郭を思わせる二層の太鼓楼がある。北の端にある庫裏の前を通り北門を抜けた。
 土塀沿いに東に向かうと本徳寺前の道路に出る。200ⅿ近い一直線の堂々たる土塀がかなたまで続いている。どろ自体も見事な敷石で整備されている。その迫力ある風景に息を呑んだ。
 本当に久々の懐かしい風景に癒されたひと時を過ごした。