地上250mの都心の絶景2009年09月03日

 今日から一泊二日の東京出張である。労働委員会労働者委員の新人研修だ。会場の東京・労働委員会館の近くにはまだのぼったことのない東京タワーがある。これを逃す手はないと早朝に自宅を発って10時過ぎには最寄り駅のJR浜松町に着いた。予約ホテルのメルパルク東京に荷物を預け、徒歩10分程の東京タワーに向かった。
 さすがに正面玄関前には引っ切りなしに大型観光バスが発着している。大展望台と特別展望台のセット券を購入してエレベーターに乗る。地上150mの大展望台で降り、1階上のフロアから特別展望台行きのエレベーターに乗り換える。降りた所には地上250mの360度の絶景があった。真下には増上寺の広大な伽藍の屋根が行儀よく並んでいる。高層ビルの隙間に国会議事堂の見慣れた姿が見える。新名所の六本木ヒルズが間近に迫る。レインボーブリッジや羽田空港も遠望できる。とはいえ残念ながら曇り空である。見えるはずの富士山の勇姿は望むべくもない。
 会議までまだ時間がある。近くの愛宕神社を訪ねることにした。ビルの谷間にある参道正面には見上げるばかりの急階段がある。境内の由緒記を読んでこの階段のことを合点した。幼い頃ラジオの講談で聞いた「寛永三馬術」に登場する階段だった。曲垣(まがき)平九郎が徳川家光の御前で馬でのぼったというアノ階段だったのだ。また幕末には勝海舟が西郷隆盛をこの山上に誘い、江戸市中を見渡しながら江戸城無血開城に導いたという由緒記記載の故事も司馬遼太郎の小説で読んだ記憶がある。
 そろそろ時間だ。一旦ホテルに戻り荷物を受け取り、昼食を済ませて会場に向う。会場の労働委員会館は増上寺の斜め向いの日比谷通り沿いにあった。7階講堂には全国の府県労働委員会からこの研修未受講の労働者委員が続々と着席する。「第13回労委労協中央研修会」がこの研修会の正式名称である。渡されたレジュメには77名の参加者名簿が記載されている。13時から開催された研修会は「労委労協の活動報告(事務局長)」「不当労働行為救済制度の意義と内容(日本労働弁護団会長)」「労働委員会の任務と課題(東京都労委会長)」と続く。1年半前に労働者委員に就任して以来、初めて本格的な研修を受講した。日常の労働委員会での審査・あっせん活動を通じて経験的に学んできた知識を体系的に理解する上で貴重な研修だった。
 17時に初日の研修を終え、すぐ近くのホテルに戻りチェックインを済ませ夕食に向う。生ビールと焼肉定食の夕食を済ませ、周辺を散策する。19時前には部屋に戻り、入浴を済ませベッドに横になる。久々の東京出張初日の2万歩近い歩数の疲れを感じながら眠りに就いた。

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