水鳥とキツネ2010年05月05日

 有馬川の岸辺に合鴨が水面を見つめていた。その物思いにふけっているかのような雰囲気がたまらない。水面を泳ぐ合鴨しか見たことがなく、岸辺に佇む水鳥の珍しさを捉えた。川の流れを分断する堰の上でコサギが一本足で佇んでいた。片足を腹に納め長い首を肩に埋めて微動だにしない。その毅然とした風情をおさめた。
 市民農園横の歩道に来た時、前方で犬に似た生き物がこちらを見つめていた。目があった瞬間あっという間に身を翻して畦の草むらに消えた。細身のしなやかなボディーに長くて大きな尻尾が脳裏に残った。キツネだった。さすがに愛用のデジカメはその姿を捉えることが叶わなかった。