決着2010年05月25日

 ボランティア組織の在り方を巡る2ヵ月近くの攻防がようやく終焉を迎えた。昨晩の2時間余りの総会で決着をみた。地域のボランティア組織の総会としては、類を見ない大荒れの総会だったと思う。
 リーダーお二人の責任を問う私たちの動議提出の趣旨説明を機に、総会は一気に緊張感に包まれた。事前の役員会と私たちとの可能な限り円滑に総会を進めようという合意によるシナリオはあっけなく吹っ飛んだ。本来発言権のない来賓席からの発言が相次いだからだ。不信任動議という一見乱暴な動議への感情的な反発の声だった。それをきっかけに代議員席にも発言の輪が広がった。私たちの動議提出に至ったやむにやまれぬ過程の説明は感情的な声にはじき返される。流会の声さえ出始める始末だ。
 みかねた中立の立場の役員のひとりが提案した。「動議そのものを本総会で受理するか否かの採決を問うてはどうか」というものだ。実質的には動議自体の採決にも繋がる採決である。すかさず無記名投票での採決なら了解すると応じた。動議を受理するか否かの無記名投票の採決は6割の賛成で受理することが可決された。
 ようやく本来の動議そのものの審議に移った。動議に反対する役員会側の発言と補足が行われた。それを受けて動議提出側のまとめ的な発言を行った。一人の役員のガンバリに多くを依存するボランティア組織の危うさを指摘した。依存度の高さに比例してその役員の発言権は強大になり、その活動の偏りや誤りを糺す他の役員の発言力が低下する。結果的に役員会の自浄作用は失われ、今回の発端となった「個人名記載の活動実績表の全戸配布」といったような理不尽な活動を許してしまう。多様な考え方を包み込み、多くの人が分担しあい支えあうという「組織」で運営されるボランティア本来の姿に戻さなければならないと訴えた。
 議長の動議に対する無記名投票の採決結果が告げられた。今度も6割の賛成票を得て動議は可決された。私たちの主張が総会の議決となった瞬間だった。
 急きょ選任された会長代行によって、四日後の役員選考委員会の招集と一週間後の臨時総会開催が告げられた。新役員体制と新年度方針・予算を審議する臨時総会は、私たちの手で準備しなければならない。朝からそのための資料作成と打合せに追われた。精神的な緊張感からは開放されたものの慌ただしい日々が尚続いている。