藤沢周平著「麦屋町昼下がり」 ― 2011年08月03日
藤沢周平の短編集「麦屋町昼下がり」を読んだ。表題作のほかに「三ノ丸広場下城どき」「山姥橋夜五ツ」「榎屋敷宵の春月」の三編がおさめられている。「場所と時刻」の組合せのタイトルで表現されているように、四編は一種の連作とも言える。タイトルで示された場所と時刻にそれぞれの作品のクライマックスが訪れるという仕掛けである。
四編それぞれに巧みな人物配置と物語性で一気に読ませてしまう味わい深い作品だった。どれをとっても映画化されても不思議でない佳作である。安らぎを覚えながら安心して読ませる作品を提供してくれた藤沢周平という作家がもういないということがつくづく悔やまれた。
四編それぞれに巧みな人物配置と物語性で一気に読ませてしまう味わい深い作品だった。どれをとっても映画化されても不思議でない佳作である。安らぎを覚えながら安心して読ませる作品を提供してくれた藤沢周平という作家がもういないということがつくづく悔やまれた。
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